怒濤の数日間
実習、最終日の前日(4日)。京都での自由行動の日。
資料館の特別展を見たあと、携帯電話が鳴った。師匠からである。
「いま、こっちで資料を預かっているが、この資料が実に画期的なものだ。渡航前に一度見ておいた方がいい」
この「渡航前に」という言葉がくせものだ。このところ、「渡航前に」といって頼まれる仕事が多すぎて、まったく身動きがとれない。
しかし師匠の言葉は優先しなければならない。その師匠は、当然のことながら私以上にお忙しい。提示された日程のうち、なんとか都合がつきそうなのは7日(金)の1日だけ。しかし、この日は大学で打ち合わせが入っている。
「なんとか調整してみます」
そう言って、今度は大学の同僚に、打ち合わせの日程をずらしてもらうようにお願いする。なんとも心苦しい。
5日(水)、実習を終え、最終の新幹線で戻り、翌6日(木)、授業と、(日程をずらしてもらった)打ち合わせと、そして、夕方から学内の研究会で発表。この研究会も、プロジェクトの代表者の先生から「渡航前に研究会で発表してください。あと原稿も書いてください」と言われたもの。夜7時過ぎに終わる。
翌7日(金)、朝の新幹線へ東京へ。そこから東関東県のS市までさらに1時間。午後1時に到着。そこで6時頃まで「資料」をみせてもらう。地下の調査室は久しぶりだった。
帰りに「飲むか」と師匠。「最終の新幹線で帰らなければいけません。明日の朝から公務がありますので」「なんだ、そうか。今日はあなたと飲むことを、女房にも言ってきたんだけどな」「そうですか。じゃあ30分だけ時間がありますので」結局、時間ギリギリまで飲んで、最終の新幹線で帰る。
土曜日は朝から公務。仕上げなかればならない原稿が心配だが、公務終了後もほとんど手につかない。翌日曜日は、まったく体が動かなくなる。夜、新幹線で東京へ。
10日(月)は、朝から都内の出版社で打ち合わせ。打ち合わせというより、さながら大学の演習のようだった。夜6時過ぎにようやく解放され、くたくたになって駿河台下のカレー屋に入ると、サンボマスターのボーカルがカウンターでカレーを食べていた。一般人に見えたが、あれは絶対サンボマスターのボーカルだよな。東京駅で最終の1本前の新幹線に間に合う。駅の構内で、片桐はいりとすれ違う。地味な芸能人にばかり会うものだ。
翌朝、起きると左足が痛い。イヤな予感が…。(つづく)
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コメント
たしかに、なかなかメジャーなのに華はない芸能人との遭遇ですね
芸能人と会えるのも、先生の超ハードスケジュールのたまものでしょうか
無理をして、お体(特に左足?)を壊さないようにできるだけの休息を…
投稿: T☆ヒロ | 2008年11月13日 (木) 10時49分
お気遣いありがとうございます。御茶ノ水駅から駿河台下にかけては、楽器屋さんが軒を連ねています。ミュージシャンの聖地なのです。だから私が見た人は、絶対にサンボマスターのボーカルだと思うのです。
投稿: onigawaragonzou | 2008年11月13日 (木) 23時17分