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招かれざる客

日本では、今日から3連休のようだが、こちらは、今日(土曜日)も授業がある。

1月1日が休日だったため、振り替えで授業が行われるのである。

つまり今週は週6日授業があった。

そして、月曜日からまた授業が始まる。

しかし、来週は、授業が実質4日。来週の金曜日は、「野外授業」である。

教室ではなく、外へ出て授業をする。早い話が、「遠足」である。

午前中は大邱の郊外のトンファサ(桐華寺)を見学し、午後は、大邱市内の「ウバンランド」というところに行くという。

トンファサは、1200年以上前の新羅時代に建立されたとされる由緒あるお寺。この機会に連れて行ってくれるなら、とても嬉しい。

しかし、午後に行く「ウバンランド」というのが、よくわからない。

「猟奇的な先生」に聞くと、「東京ディズニーランドみたいなところよ」とお答えになる。

ベテランの先生に聞くと、「長崎ハウステンボスみたいなところよ」とお答えになる。

一体どっちなんだ?

両先生とも、ご自身が日本に旅行した際に訪れた場所を比喩に説明されるので、よくわからない。

あとでインターネットで調べてみると、どうも「仙台ハイランド遊園地」とか、山形の「リナ・ワールド」のような遊園地、といった方が正しいようだ。

いずれにしても、この年齢になって遊園地に行くというのは、かなりキビしい。しかも、ひとっつも心を開くことができない中国人留学生と一緒というのも、かなり憂鬱である。

お調子者のマ・クン君が先生に質問する。

「ソンセンニム!トンファサに、尼さんはいますか?」

まったく、どこまでも「ヨジャ(女性)」が好きなマ・クン君である。

「マ・クン君は、お寺で何をお祈りするの?」という先生の質問に、両手を合わせて、静かに瞑想しながら、「ヨジャ・チングがたくさんできますように。あとトン(お金)がたくさん儲かりますように」と答える。

煩悩のかたまりである。

「ヨジャ」といえば、3時間目のベテランの先生の授業の時に、クラスでいちばん幼いリュ・ピン君が突然、「ソンセンニム!」と手を挙げた。

問題をあてられたときは、蚊の鳴くような声で答えるくせに、先生に何かお願いするときだけは、大きい声を出す。

「ソンセンニム!次の4時間目に、僕のヨジャ・チング(ガールフレンド)も一緒に授業を受けてもいいですか?」

これにはあきれた。ここはお前の家じゃないんだぞ。デートだったら外でやれ。

先生は、少し考えておっしゃる。

「うーん。…いいわ。ただし、中国語でお話ししてはダメよ」

おいおい、許しちゃったよ。「猟奇的な先生」だったら、決して許さなかっただろうに。一体どういうつもりなんだろう。

4時間目、「アンニョンハセヨ」とリュ・ピン君のヨジャ・チングが教室に入ってきた。

(ヨジャ・チングもよく平気で入ってこられるな…)

4時間目の授業は、「特別ゲスト」をまじえて、通常通りの授業が進む。

まったく、何でもアリかよ。この教室は。

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