タプサ・2回目
2月14日(土)
今日は私にとって2回目のタプサ(踏査)である。
慶尚南道のウィリョン(宜寧)という所に行く。
例によって、朝9時に「子ども会館」に集合し、3台の車に分乗して出発する。総勢12名。
まわったところは、宜寧博物館、「寶泉寺址」「雲谷里古墳群」「竹田里 山城古墳群」「虎尾山城」「中橋里寺址 石像如来像」「宜寧 景山里古墳群」という、これまたマニアックなところばかり。大邱から車で2時間半くらいのところである。
まず最初に、「宜寧郡民文化会館」の中にある博物館を見学。博物館といっても、小さな展示施設だが、この地域周辺の古墳から出土した土器が展示されており、充実している。地元の人ですらあまり知らない穴場である。
昼食後、史跡をまわる。山城古墳群と虎尾山城は、急な山道を登ったところにあった。
どこかで見たような眺望。「日本一」と名のつく公園からの眺めに似ていないか?いや、それ以上だと思うのだが。
参加者のお一人が、目を皿のようにして地面を見つめながら歩いておられる。何をしているのだろう、と思ってみていると、表面採集をしておられたのである。
私が大学院生の頃も、史跡めぐりの時に表面採集に異常に執念を燃やす人がいた。史跡の周辺には、当時の土器や瓦のかけらなどが地表に残っている場合がある。それを、自然石や自然木の破片などと区別して、見つけ出すのである。
日本でも韓国でも同じだな、と思ってみていると、その方は、まるで名人のように、次々と土器のかけらを見つけ出す。そしてそれらをすべて、「はい、どうぞ」と私にくれるのである。
ありがたいのだが、いただいたところで、どうしてよいかわからない。
もう一つ困ったことがあった。マニアックな史跡ばかりをめぐるので、途中、トイレが全然ない。
午後、車で移動中にお腹が痛くなり、恥をしのんでトイレのある店に立ち寄ってもらった。
ところが、他の人はトイレにまったく行かない。
みなさん、鍛えられてるのだろうか。不思議だ。
充実したタプサも終わり、大邱へ戻る。
恐れていたのは、爆弾酒とノレバンだが、今回はそれはなく、おとなしく夕食をとる。
夕食後、指導教授のお宅にみんなでうかがうことになった。
他の方も、指導教授のお宅ははじめてだという。
指導教授のお宅は、「アパート」の一室である。
韓国の「アパート」は、日本のアパートのイメージとは異なる。高級マンションである。
お部屋の豪華さに、一同が驚く。その豪華なお部屋で、奥様が用意されたおつまみをいただきながら、ビールを飲む。
総勢13人の、いい雰囲気の飲み会である。外国人は、私のほかに、中国人留学生が2人。そのお二人は、韓国生活も長く、韓国語も上手だが、ひとしきり語学の勉強の苦労の話で盛り上がる。私のおぼつかない言葉を、指導教授や奥様を含めたみなさんが温かく見守ってくださるのがありがたい。
夜12時をまわり、先生のお宅を失礼した。そういえば、けっこうビールを飲んだのに、誰1人トイレに行かなかったな。
やはり、鍛えられているのだろうか。不思議である。
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