ヤン・シニャン君の謎
4月28日(火)
孤高の美青年、ヤン・シニャン君が久しぶりに授業にあらわれる。
休み時間、わが班のパンジャンニム(班長殿)ことス・オンイ君が、ヤン・シニャン君に近づき、財布からお金を取り出す。1万ウォン札や1000ウォン札などである。
そしてそれを、ヤン・シニャン君に渡して、深々とお辞儀をした。
ヤン・シニャン君は、これではもらいすぎだよ、とばかりに、1000ウォン札をパンジャンニムに返そうとするが、「まあまあ、受け取ってください」とばかりに、パンジャンニンがその手を押し戻す。
何度かそのやりとりがあったあと、結局ヤン・シニャン君はパンジャンニムのさしだしたお金を、すべて受けとり、自分の財布にしまう。
この光景は、今日に限ったことではない。今までも、何度となく見てきた光景である。パンジャンニムの渡したお金が、韓国のウォン紙幣の場合もあるし、中国の元紙幣の場合もあった。パンジャンニムは、お金を渡すたびに、深々とお辞儀をする。
パンジャンニムだけではない。コンピューターゲーム好きのオタク風青年、リ・ペイシャン君もまた、ヤン・シニャン君に1万ウォン札を数枚、渡していた。
そしてときおり、ヤン・シニャン君が1万ウォン札の札束を数えては、財布にしまっている光景も見かける。
いったいこの一連の光景は、何を意味しているのだろう。わが班をとりしきる、パンジャンニムが、授業にほとんどあらわれないヤン・シニャン君に、頭を深々と下げてお金を渡しているのは、どういうことなのだろう。
といって、ヤン・シニャン君は、べつに脅して金を巻き上げているわけでは決してない。むしろ、色をつけてお金を渡しているパンジャンニムに対して、「これはもらいすぎだよ」とばかりに、もらいすぎた分を返そうとまでしているのである。
うーむ。これはどういうことなのか。
ヤン・シニャン君が、妖しげな雰囲気を漂わせる美青年なだけに、何かあらぬ想像をかき立てられてしまう。何かとんでもない商売でもしているのだろうか。怪しい。怪しすぎる。
めったに授業に来ないことも、その怪しさに拍車をかけている。
…ま、単に飲み会の精算をしているに過ぎないのかも知れないが。それにしても、パンジャンニムの、お金を渡したときの恐縮した態度には、それ以上の何かを感じるのである。
考え過ぎかも知れない。これも妄想というべきか。
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