久しぶりの雨
4月20日(月)
昨日までの初夏のような天気とはうって変わって、今日は久しぶりに朝から雨が降っている。気温も低い。
「先週の野外授業はどうでしたかー?」と「粗忽者の先生」が聞く。
「つまらなかったでーす」と、中国人留学生たち。
「次はどこに行きたいですかー?」
「慶州以外ならどこでもいいでーす」と、キザなタン・シャオウェイ君が答えた。
テーマパークは、よほどつまらなかったらしい。
そういえば、先週の野外授業で、そのテーマパークを歩いていて、語学の先生の3人組とすれ違ったとき、ある先生が私に、
「どうですか、(ここ)つまらないでしょう」
と聞いてきた。先生方も、つまらないと思っていたようである。
とすれば、いったい誰が喜んだのだろう。
ひとつ気になったのは、そのテーマパークが、韓国版ドラマ「花より男子」のロケ地でよく使われていた、ということであった。そこかしこに、「花より男子」のロケ風景の写真が飾られている。
そういえば、ここ最近の授業の副教材のプリントにも、「花より男子」のネタを織り込んだ例文や例題がやたら出されている。どうもうちの語学堂の先生の中には、「花より男子」の熱狂的なファンがいるようである。いや、いるというよりも、女性の先生たちの間で話題になっている、というべきか。
今回の野外授業でこのテーマパークが選ばれた背景にも、「花より男子」のロケ地であった、という事実が、いくらか影響しているのではないか、と考えてみたが、それは邪推と言うべきかも知れない。そもそも、300名近くの学生が同時に時間をつぶせる場所なんて、なかなかないものだ。あくまでもそうした配慮から選ばれた場所であったのだろう。
今日の会話表現の練習は、またしても「タクシーの運転手と客の会話」。
しかも、今回はさらに細かい設定である。「客が急いでいる」という設定で、会話を進めなければならない。
客「運転手さん、急いで東大邱駅まで行ってください」
運「何でそんなに急ぐんですか?」
客「9時の釜山行きのKTXに乗らなければいけないんです。乗り遅れれば試験が受けられなくなっておおごとなんです」
運「なるほど、それはおおごとですね。5分もすればつきますから心配しなくていいですよ。…あれ、おかしいなあ。道が混んでるぞ」
客「大丈夫ですか」
運「他の道をまわりましょう。少し遠回りになるけど、この道よりも早く着くと思いますよ。ちょっと料金が高くなりますけど」
客「運転手さんを信じます」
運「出発時間の10分前までにはお客さんを駅までご案内できると思いますので、大丈夫ですよ」
こんな感じの会話である。
ペアで練習した後、みんなの前で披露する。
相変わらず、中国人留学生たちは、会話を自由自在に変えている。なかでもホ・ジュエイ君とマ・ロン君の会話は秀逸である。
おとなしい2人が、先生に提案する。
「あの、…設定を飛行機の機長と客に変えてもいいですか?」
ここから、2人のシュールな会話が始まる。
客(ホ)「急いでください!」
機長(マ)「何でそんなに急ぐんですか?」
客「8時に友達と食事をする約束をしてるんです。8時までに食堂に着かないとおおごとなんです」
機長「なるほど、それはおおごとですね。わかりました。ちゃんと着きますから心配しないでください。…あれ、おかしいなあ」
客「どうしたんですか」
機長「空が混んでますねえ。回り道してもいいですか?ちょっと料金が高くなりますけど」
客「お金ならいくらでも払いますから急いでください。機長さんを信じます」
機長「わかりました。ちゃんと8時前までには店までお送りしますから安心してください」
なんだかよくわからない会話だが、もの静かな2人がマジメに喋っているのがなんとも面白い。ホ・ジュエイ君の地味な面白さに、大柄の先生もハマリはじめたようである。
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