さよなら、2級4班!
5月8日(金)
2級4班最後の授業。
パダスギ(書き取り試験)に続いて、昨日のクイズが返される。25点満点で22点。予想通り、「リウル不規則活用」は全滅だった。
右隣のポン・チョンチョンさんは、満点の25点だった。
いつも思うことだが、ポン・チョンチョンさんの韓国語能力の高さには驚かされる。なぜ2級にいるのか不思議なくらいである。韓国は長いのだろうか。
1時間目の休み時間に、思いきって聞くことにした。
「韓国に来てからどのくらいたちましたか?」
するとポン・チョンチョンさんが答える。
「えっと、…よくわかりません。わからないので、パンジャンニム(班長殿)に聞いてみてください」
「え?」
「よくわからないので、パンジャンニムに聞いてみてください」
どういうことだろう。意味がわからない。
こちらは、教科書で習ったとおりの表現で、「韓国に来てどのくらいたちましたか?」と聞いたのである。よくわからない、とは、どういうことだろう。
こちらの発音がわからなかったのだろうか?
いや、そんなはずはない。ふだんの授業で、私が韓国語で言ってることは理解されているはずだし、だいいちもしわからなかったら、聞き返すはずである。
しかも、自分のことなのに、わからないからパンジャンニムに聞いてくれ、とはどういうことだろう。
2つの可能性が頭をよぎる。
ひとつは、私のことをキモイと思っていて、答えたくない、という可能性。
もうひとつは、ポン・チョンチョンさんが記憶喪失である、という可能性。
どちらの可能性にしても、本人にもう一度聞くことはできないな、と思い、あきらめる。
しばらく沈黙が続いた。
さて、パンジャムが、紙切れを小さく折りたたんだものを、両手にだくさん持ってあらわれる。
くじをひいてください、ということのようだ。
「席替えをします」とパンジャンニム。
このあと3時間しか授業が残ってないのに、なぜ今ごろ席替えなんかするのだろう?と思いながら、くじをひく。
くじの番号にしたがって、みんなが席を移動する。
2時間目の授業。先生が来て驚く。
「なぜ今ごろ席替えなんかするの?」
先生は、いちばん近くに座ることになった私に聞いた。
「私もよくわかりません」
どうも私には、いまだに彼らの考えや行動がよくわからない。いい人たちばかりだったけれど。
思えば、よくわからないことばかりだった。
タン・シャオエイ君は、なぜ2年も韓国にいるのに、まだ2級なのか?
ヤン・シニャン君は、なぜ友達から多額のお金を受け取っているのか?
ポン・チョンチョンさんは、いつ韓国にやってきたのか?
そして、タン・シャオエイ君とル・ルさんの恋の行方はどうなるのか?
すべて解決しないまま、2級4班のお話は、これでおしまい。
さよなら、2級4班!
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