タプサ4回目・再びの山登り
6月13日(土)
恒例のタプサ(踏査)に、4回目の参加である。今回から、妻も一緒に参加する。
朝8時に大学の正門前に集合し、慶尚南道の咸安(ハマン)というところに出発する。大邱から車で2時間くらいのところである。実は先週の木、金曜日の学術シンポジウムもハマンで行われたので、先週に引き続きハマンを訪れることになる。
それにしても眠い。昨晩は最終のKTXで大邱に戻ったので、朝起きるのがつらかった。
実は、昨晩、最終のKTXに乗ろうとソウル駅に行くと、駅でバッタリと韓国での指導教授にお会いする。韓国での指導教授は、火曜日から金曜日まで、ソウルでさまざまな行事をこなしてこられたという。そして私と同じように、最終のKTXで大邱に戻られた。
その指導教授も、タプサに参加される。なんともお元気な先生である。
最初の見学先が、磨崖仏である。
その磨崖仏は、山を500メートルほど登ったところにあるという。
暑いのに、また登山かよ!
私の姿を見かねた参加者の方が、「これを使ってください」と、自然木の丈夫で長い枝を私に渡す。これを杖代わりに使ってください、というのである。たしかに立派な枝の杖である。
他の人は杖なしで登っているのに、指導教授の先生と私だけが、杖をついて登りはじめる。
もう、完全に「ハラボジ」(おじいさん)扱いだな。
ゼイゼイ言いながら登っていると、大学院生が杖を見て、「仙人みたいですね」と言った。
たしかに、枝の曲がり具合が、仙人が使っていそうな杖にみえる。
まあ、こんなに汗だくでゼイゼイ言いながら登っている仙人もいないのだが。
指導教授は先頭でスイスイと登って行かれる。本当にお元気な先生だ。
午後に、もう一つ山登りがあった。山城の見学である。
私はすでにもう何度か登ったことがあり、実は先週の金曜日も登ったばかりだったのだが、はじめて登るという人も多く、今回のコースに組み込まれたらしい。
こちらの方は、何度も登っているので、どのくらいのつらさなのかがわかる分、精神的には楽であった。
とはいえ、午前中の疲れもあってゼイゼイと登っていると、参加者の1人が、「見つけました!」と古い土器のかけらを私に見せてくれる。
以前のタプサでも表面採集(表採)に天才的な勘を発揮した方である。
(こっちはこんなにゼイゼイいって登ってそれどころじゃないのに、小さな土器のかけらを見つけるなんてすごい集中力だな…)と感心しながら、「スゴイですね」と返すのが精一杯だった。
歩くこと15分。山の頂上にある山城に到着。午前の登山にくらべればきつくない。
先生の解説を聞いて、山城を降りようとすると、先ほどの方がまたやってきて、「ほら、こんなに見つけました」と言って、両手いっぱいに古い土器のかけらを見せてくれた。「これが○○時代、そしてこれとこれが、○○時代です」と、拾った土器の年代を瞬時に解説する。
一体いつの間に見つけたんだ?いっぺん、コツを詳しく聞いてみたいものだ。
2つの(軽い)山登りを含めた、タプサが無事終了。大邱に戻ってみんなで夕食をとる。夕食の席で、指導教授の先生が、私に向かって懇々と「運動しなさい」とお説教される。
今日の私の「汗だるま」ぶりを見て、さすがに見るに見かねたのだろう。
これから、汗かきには本当につらい季節だ。
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