話に熱中すると手が止まる方の人
6月18日(木)
6月に入ってから、休みらしい休みがない。
新学期になって、とたんに難しくなった語学の授業についていくのが必死なのと、学会発表やらタプサ(踏査)やらで北へ南へと走り回っていることが原因である。
妻も、5月末から韓国へ来て以降、ほとんど休みがないため、いささかバテ気味である。
午前中、大学の某先生から「今日の夕方、会食がありますので、奥さんと一緒に参加してください」と電話があった。
毎週木曜日の夜にやっている研究会の暑気払い、といったところだろうか。韓国の大学は、いまが学期末の試験期間で、来週あたりからパンハク(長期休暇)となるので、前期の打ち上げを兼ねたものであろう。
なかなか自由な時間がない、というのが、私たちの本音であった。
さて、語学の授業では、「○○する方(ほう)である」という表現を学ぶ。
日本語でぴったり来る語感はあまり思いあたらないのだが、
「私の家は、広い方です」
とか、
「うちの学生は、公務員志望が多い方です」
といった使い方をする。実際、話をしているのを注意深く聞いていると、よく使われる表現のようだ。
授業が終わり、某先生の車で、会食の会場に向かう。
車中、いろいろ会話をしていると、
「大邱は、夏は暑い方です」
と先生がおっしゃる。やっぱり、「○○する方だ」という表現は、よく使われているのだ。
14人ほどが集まって、牛肉の焼肉を食べる。韓牛のようで、とてもおいしい。
また、みなさんとの会話もはずむ。といっても、みなさんのお話をもっぱら聞いているだけなのだが。
お話しされている内容もだいたいわかるようになり、楽しい時間を過ごすことができた。
だがみなさんと別れたあと、さっそく妻のダメ出し。
「お話を聞いているとき、なぜ箸が止まるの?」
せっかくおいしい牛肉が目の前にあるのに、なぜ、話を聞きながら牛肉を食べないのか、というのである。妻には、それがまったく解せないらしい。
これは昔からの私の癖で、話に熱中したりしていると、とたんに手が止まってしまうのである。つまり、2つのことを同時にできないのである。そのことをよく知っている妻は、「ほーら、また始まった」と思ったのだろう。
そう。私は「話に熱中すると手が止まる方の人」なのである。
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コメント
M先生
お久しぶりです。去年まで院でお世話になったHTです。
この話、現場の作業員さんの観察から得た結果、女性は話しをしながらも手が動く、男性は口が動くと手が動かなくなる傾向があると認識しております。個体というよりも性別の特性差がものをいうのかもしれません。
先生もお元気そうでなによりです。ではまた。
投稿: HT | 2009年6月21日 (日) 23時47分