あったまる
7月6日(月)
芸人用語で、「客があったまる」とは、「お客さんの緊張がほぐれ、笑う準備がととのってくる」というような意味である。開演当初に緊張していたお客さんが、芸人の「くすぐり」によって、次第に緊張がほぐれていく。
わが3級6班も、しだいに緊張がほぐれ、あったまってきた。
わが班のお笑い担当は、チ・ヂャオ君である。
痩せた好青年だが、どこか抜けている。
日頃から、自分にはヨジャ・チング(ガールフレンド)が8人いる、と言う。
「そんなにいたら、鉢合わせになるじゃない」と先生が言うと、
「大丈夫です。みんなそれぞれ全然違う場所にいますから。故郷と、故郷の横の町と、故郷の前の町と、故郷の後ろの町と…大邱と、ソウルと、釜山と…」
どこまで本当の話なのかよくわからない。それに、彼がヨジャ・チングといるところを、誰も見たことがない。
でもわが班では、プレイボーイというキャラクターで通っているのである。
彼が作る韓国語の文法を使った例文も、すべて「ヨジャ・チング」を絡ませてくる、という徹底ぷり。先生もそのことを知って、彼にヨジャ・チングの話題をふる。
こうして、わが班のひとりひとりのキャラクターが形作られ、そのキャラクターに合わせた役割を、各人が演ずるようになる。
かくして、わが班は「あったまっていく」のである。
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