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中間考査(3級)

7月4日(土)

中間考査の日である。

昨日(3日)は、通常の授業に加え、夜8時までTOPIK(韓国語能力検定試験)のための特講を受けていたため、それだけで疲れ果て、試験勉強はほとんどしていない。

試験の時間割は次の通りである。

9:00~10:10 読解と作文

10:20~11:10 文法

11:20~11:50 リスニング

12:00 マラギ(スピーキング)

前学期と、ガラッと試験時間と方法が変わっている。

マラギと作文は、通常の授業時間中に試験を数回行うことにしたため、中間試験や期末試験での負担を軽くしたのだ、と先生は説明した。

「前学期までとくらべてどうですか?いいでしょう」

たしかに、前学期とくらべて試験の時間は短くなったといえる。だがその分、点数計算が複雑になったようである。

普通であれば、韓国における年度始めは3月なのだから、前学期から変更するのが自然のように思える。だがなぜ、今学期になって突然、このような変更が行われたのか?

どうも、今学期から、教務主任?というべき先生が替わったようなのである。それまで、語学堂を牛耳っていた(と思われる)先生がいなくなり、別の先生がその座につくことになった。

今回の一連の「改革」は、そのことと関係するのではないか。

ここから私は、語学堂における先生方の派閥や権力闘争、といった、根も葉もない妄想をひろげ、果ては、「脳内教授会(教員会議)」ともいえる、先生方の議論の様子や意志決定のプロセスを想像して、止まらなくなってしまった。

職業病、というやつかも知れない。まったく不健全な話である。そんなことを考えている学生なんて、いないだろうな。

さて、肝心の試験である。

3級の3クラスと、4級の2クラスが同じ教室で受験する。総勢60名くらいだろうか。同じ教室で別の級の学生が同時に受験するのは、例によってカンニング対策である。

時間が短くなったからといって、難易度が下がったわけでは決してなかった。むしろ、時間に比して分量が多くなり、時間が足りなくなる。

とくに1時間目の読解と作文の試験はそうであった。最後の作文の問題が終わらず、必死に書いていると、遠くの方で「時間です」という声が聞こえた気がした。

それでもかまわず書き続けていると、前の方からさらに大きな声が聞こえてきた。

「キョスニム(教授様)!鉛筆を置きなさい!0点になりますよ!両手を頭の上に乗せなさい!」

試験監督の先生が私に向かって注意した。この年齢になって「鉛筆を置きなさい」と注意されるとはね。しかも、「両手を頭の上に乗せろ」と、またもやFBIが犯人を追い詰めたときのようなセリフを言われている。

それにしても、はじめてお見かけする先生なのに、なぜ私のことを知っていたのだろう。

試験が終わった休み時間、私に声をかけてきた人がいた。

「あの、…日本の方ですか?」

その女性も、どうやら日本人のようだった。

「そうですけど」

「日本人のキョスニムがいる、て聞いたもので…。この語学堂、日本人が少ないですよね」

どうも、今学期からこの語学堂に入った人らしい。

先ほどの「キョスニム、鉛筆を置いて両手を頭の上に乗せなさい!」という先生の言葉を聞いて、この教室に日本のキョスニムがいる、ということがわかったのだろう。

なんとも恥ずかしい話である。

「たしかに少ないですね。でも、私の妻もいますし、ほかにも日本人の大学生がいたりしますよ」

「そうですか」

私に話しかけた人のほかにも、もう1人日本の人がいたようだった。

だが、それを聞いて、別にどうということはなかった。

日本人がいたからといって、別に安堵するわけでもなんでもない。いまの私は、同じ班のワン・ウィンチョ君やル・タオ君、それにパンジャンニムたちと話しているときの方が、ずっと安堵する。不思議なものである。

そして、最後のマラギの試験。

これも前学期までとやり方がガラッと変わった。先生と一対一で試験をする方式は変わらないのだが、今回から、文章の音読と、あるテーマについて「発表」する、という形式の問題に変わったのである。1人あたりの試験時間も10分から5分に短縮された。

まず、その場で見せられた文章を音読する。

そのあと、「健康的な生活をおくるにはどうしたらいいか」というテーマで、自分の考えを手短にまとめて口頭で発表する。

あいかわらず、緊張してうまくいかなかった。

すべて終わってから、先生がおっしゃる。

「文章を音読するときに、単語と単語の間で『アー』と言ってますね。あれはやめた方がいいです」

自分では気がつかなかったのだが、スラスラと文章が読めないため、読むのをつまった時に「アー」と言ってしまっていたらしい。先生はそれをダメ出しされたのである。

ふつう、試験の最中に先生は余計なアドバイスはしないものだが、ここでダメ出しをするとは、先生もよっぽどたまりかねたのだろうな。

例によって落ち込んで、語学堂の建物をあとにした。

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