タプサ・5回目
7月18日(土)
5回目のタプサ(踏査)である。
今日は、慶尚南道の金海をまわる。
このところ天候が不安定で、タプサがあるかどうかは当日ギリギリまでわからない、と、前日に幹事の大学院生の方に言われた。
当日の朝になってもなんの連絡も来ないので、「連絡がない、ということは、予定通りタプサを行う、ということなのか?」と不安に思いつつも、8時半にいつもの集合場所に行く。
すると、すでに多くの人が集まっていた。
16人が、4台の車に分乗して出発。
有名な遺跡公園や、博物館、古墳群などをまわる。
すると、どこをまわっても、かならず見える山があった。山の上には、石垣のようなものがみえる。
「あれは、金海にある山城です」と、大学院生の方が教えてくれた。
「あそこに登ると、このあたりが一望できるんです。だから、昔から継続的に山城が作られてきたんです。今日は、たぶん時間がないんで、登りませんけど」
内心、ホッとする。このムシムシした天気であそこまで登るのかと思うと、ゾッとする。
さて、見学も終わりに近づいた夕方、指導教授の先生が、「さあ、あの山城に登ろう」とおっしゃった。
これには、大学院生のみなさんも、当惑したようだ。まさか、登るとは思わなかったのである。
しかし、先生のおっしゃることは絶対である。先生の決めたことに従わなければならない。
(結局、今回も登山か…)
と、観念しかけたが、幸いなことに、かなり近くまで車で上れることが判明した。車を降りて、ほぼ平坦な山道を10分ほど歩いて、石垣のある頂上に到着した。
天候が悪く、雲が垂れ込めているのが残念だったが、すばらしい眺めであった。
夕方ということもあり、風が涼しくて気持ちよい。
石垣の上に立って景色を眺めていると、いつもの「表採名人」(土器を表面採集する名人)の方が、「はい、見つけました」といって、私に土器の破片を見せに来られた。
いったいいつの間に見つけたんだ?こんな整備された石垣のなかで、よくぞ見つけたもんだ。
ここまでくるともはや超能力としかいいようがない。一度この方に、「未解決失踪事件」の捜査を依頼した方がいいぞ。
しばらく、心地よい風をあびたあと、山を下り、帰路につく。
心配していた雨はついに降らず、充実したタプサとなった。
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