ワイントンネル
7月19日(日)
昨夜遅く、大学院生のウさんから、「明日の午前、映画を見に行きませんか。そのあと美味しいものでも食べに行きましょう」とメールが来た。
ウさんは、私が韓国に留学する際に大変お世話になった方である。日本に数年間留学していたので、日本語がペラペラである。
そして、私よりも年齢が少しばかり上で、いってみれば同世代のチング、というべきか。
お互い忙しく、ここのところ全然会っていなかった。
誘われた映画が、妻がすでに見た映画であり、その旨伝えると、「また明日連絡します」と返事。
しかし私はまだ見ていない映画だったので、私とウさんだけでその映画を見て、妻にはその間待ってもらってもいいや、と考えていた。
そして今日の午前、待ち合わせ場所に行くと、ウさん夫妻が、「映画をやめてどこかに行きましょう」とおっしゃる。
かくして予定変更。映画ではなく、大邱の南の清道(チョンド)というところまでドライブすることになった。
チョンドは、大邱から車で1時間弱ほどの、小さな田舎町である。
途中、大邱の郊外に「チンパン」の店が建ちならぶ場所を通る。「チンパン」とは、直訳すると「蒸しパン」のことだが、日本でいう「あんまん」のようなものである。
ウさんの奥さんが車を降りて、「チンパン」を買いに行った。
戻ってきて、「どうぞ食べてください」と渡されたチンパンは、日本のあんまんよりもはるかに大きい。
蒸したてでアツアツのチンパンを、1個半食べた。
あんまんはあまり食べない方だが、たしかに美味しい。
ふたたび車はチョンドに向かう。
お昼はチョンドで、美味しい焼き肉を食べる。
昼食後、「ワイントンネルに行きましょう」とウさん。
このチョンドは、柿の産地で、柿を使ったワインで有名だという。鉄道の廃トンネルを利用してワインを貯蔵する「ワイントンネル」があるというのだ。
トンネルに入ると、外の蒸し暑さがウソのように、涼しい。寒い、と言ってもいいくらいだ。
高畠ワイナリーを思い出した。
雰囲気のよいワイントンネルを出たあと、ふたたび車に乗る。
「高畠に雰囲気がそっくりね」と、車窓を見ていた妻が言った。
たしかにそうだ。田園と果樹園と山の風景が、私の好きな高畠の風景にそっくりなのだ。ワイン工場があるところも、似ている。
大邱から車で1時間ほどの町、という距離感もいい。
来てよかった、と思った矢先、急激に眠気が襲ってきた。このところの疲れが出たのかも知れない。車中での言葉数も少なくなる。
やがて大邱の郊外の、午前中に立ち寄った「チンパン」の店のあたりまで戻ってきた。
「ちょっと待っててください」と、ふたたびウさんの奥さんが車を降りた。
チンパンを買って戻ってきて「はい、どうぞ」とふたたびチンパンをすすめられた。
そしてまた、大きなチンパンを1個半食べることになる。
チンパンがどんなに美味しいからといって、合計3個も食べると、さすがにちょっと勘弁してくれ、という感じになる。
少しお腹が重たくなり、さらに言葉数が少なくなってしまった。
ウさんはそのことを察したのか、早々に私の家の近くまで送ってくれ、午後4時ごろに解散した。
本当は、一緒に夕食も、と思っておられたのかも知れない。申し訳ないと思いつつも、ご夫妻とお別れして、家に戻り、爆睡した。
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