さよなら、3級6班!
8月6日(金)
3級の授業、最後の日。
文法の時間に、韓国の詩と、童謡を学ぶ。
「時間が余ったら、みなさんに、みなさんの国の童謡を歌ってもらいますよ」と先生。
当然、私は日本の童謡を歌わなくてはならない。
迷ったあげく、まず「権兵衛さんの赤ちゃん」を歌う。
もとはアメリカ民謡だが、日本はもちろん、韓国でも知られたメロディである。
次に、「ふるさと」。
「ふるさと」は、あまり好きな歌ではないのだが、定番中の定番なので、しかたがない。
そのあと、韓国の現代歌謡を聴く。キム・ドンウクという人の歌。
実は私の妻が好きな歌手なのだが、文法の先生が、どういうわけかその話を聞きつけたらしく、「先生もこの歌手は大好きなんです」と、この歌をみんなに聴かせた。
それにしても、妻とは直接話したことはないはずなのに、おそろしい情報網である。
引き続き、マラギの時間に、韓国の現代歌謡を聴く。
まず、イ・スンチョルの歌。これはなかなかよかった。
続いて、今をときめく超人気歌手、イ・スンギの「結婚してくれる?」という曲。
マラギの先生が、かなりのファンらしく、まずミュージックビデオを見せられ、そのあと、CDで数回くり返し聞かされた。
「さあ、一緒に歌いましょう」とおっしゃるのだが、歌詞を見ると、私からすれば、あまりに恥ずかしい内容で、歌うのが憚られた。
こんなふうにして、最終回の授業は、だだらに過ぎていった。
最後の授業にしては、実にあっけない。
「みんな、授業を3学期も受ければ、もう慣れてしまって、とくに感慨なんてないでしょう」とマラギの先生がおっしゃる。
たしかにそうかも知れない。3カ月ごとにリセットされる生活に、もはや慣れてしまったのだ。
しかし、9月からの大学入学が決まったワン・ウィンチョ君や、リュ・ジュインティンさんなどからすれば、いささか寂しいと感じたのではないだろうか。
居心地のよかった語学堂を出て、これから新しい生活がはじまるからである。
とくに、ヨジャ・チングと同じ大学への入学を決めたワン・ウィンチョ君の複雑な表情が印象的だった。
大学で日本語を勉強することになったワン・ウィンチョ君。またどこかで会えるだろうか。
残りの人たちとは、また9月に再会するだろう。
「僕たち、2級のときからのチングですよね。4級でも同じ班(クラス)になるといいですね」
白縁眼鏡の好青年、ル・タオ君は、授業の最後に、私にそう言った。
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