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小ネタ集

韓国語を勉強していると、小さな発見がいくつもある。そのうちのいくつかを、忘れないうちに書きとめておこう。

1.昨日のマラギ(会話表現)の時間に、自己紹介を兼ねて行われた100の質問項目の中に、次のようなものがあった。

「あなたの18番の歌は何ですか?」

これを見て驚いた。得意な歌のことを「18番」というのは、たしか日本の歌舞伎からきている言葉ではないか。韓国語でも、得意な歌のことを「18番」というのだな。

手元にある、韓国の国語辞典を調べてみると、

「ある人が好んでよく歌う歌(日本の有名な歌舞伎の家に伝えられてきた18番の人気演奏目録からきた言葉)」(直訳)

とある。ちなみに手元の韓中辞典をみてみると、「18番」の説明を「愛唱曲」としており、当然のことながら、「18番」という言葉は中国語にはみられない。

この言葉、どういう経緯で日本から韓国に伝わった言葉なのだろう。

2.今日のマラギの授業で、お年寄りの身の回りの世話をするロボットのことを「シルバーロボット」と呼んでいた。

「シルバー」が老人を意味する言葉である、というのは、いわゆる和製英語だと聞いたことがある。電車の「シルバーシート」が、そのはじまりであると。

とすれば、この言葉もやはり、日本から伝わった言葉ということになる。

ちなみに、「高齢化社会」という言葉も使われているが、その先にあるのが「超高齢化社会」。この「超」という言葉も、けっこう耳にする。

町を歩くと、店のそこかしこに「超特価」という言葉が使われているのを目にする。

語学の先生によれば、この「超」という言葉の使い方も、日本から来たのだろう、とのこと。

さらに先日、語学のテキストを読んでいて「財テク」という言葉があることにもビックリした。

こういった、日本の造語の流入とその背景について、何か研究があるのだろうか。

3.今日の授業で、ドラマ「花より男子」の話題が出た。もと日本の漫画だが、日本、台湾、韓国でドラマ化されたことは有名である。

その、韓国版ドラマの女の子の名前が、「クム・ジャンディ」。「ジャンディ」とは、韓国語で「芝生」を意味する。

踏まれてもへこたれない雑草のような女の子、という意味がこめられているのだそうだが、原作の日本版の女の子の名前が「つくし」。やはり踏まれても上に伸びようとする雑草である。

ちなみに台湾版ドラマの女の子の名前は、「董杉菜 (トン・サンツァイ)」で、やはり同じニュアンスだという。

マニアからすればこんなことは基礎知識なのかも知れないが、「つくし」の名のもつ「雑草」というニュアンスを、台湾や韓国でも継承しつつ、それぞれ独自の名前をつけているのがおもしろい。

4.これまで何人もの語学の先生から、こんな話を聞いた。

「仕事があまりに忙しくて、鼻血が出そうだ」

「学生のころ、鼻血が出るまで勉強した」

「ほら、夜遅くまで一生懸命勉強していると、よく鼻血が出るじゃないですか」

まるで、「あるあるネタ」のように、「頑張りすぎると鼻血が出る」という話を、よくされるのである。

その話を聞くたびに、「おいおい、日本にはそんな『あるあるネタ』はないぞ」と、思ってしまう。実際、日本では、「ピーナッツを食べ過ぎると鼻血が出る」とか、「チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る」みたいな他愛もない話は聞いたことがあるが、「頑張りすぎると鼻血が出る」という因果関係は、あまり聞いたことがないように思う。

妻によると、韓国のドラマでも、「頑張りすぎて鼻血が出る」というシーンを、何度も見たことがあるという。

「韓国の人たちにとって、『鼻血が出る』とは、頑張りすぎることに対するひとつの記号になっているのだ」というのが妻の仮説。

「鼻血が出る」=頑張りすぎることを意味する記号。

そして、実際に、韓国の人たちは、頑張りすぎると、本当に鼻血を出すという経験をしている、というのだから、いったいそのメカニズムは、どうなっているか、不思議である。

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