ボッサム!ボッサム!
9月29日(火)
今日の3分マラギは、私の隣の席のリ・チャン君の担当で、テーマは「男女差別」。
パソコンの画面にさまざまな画像を出しながらの説明。
中国古代の拷問の図や、韓国の最近のドラマの1シーンの写真などを駆使して、面白くまとめながら説明していたのだが、肝心な「男女差別」というテーマからは、やや遠い内容である。中国古代の拷問と韓国のトレンディドラマの脈絡もよくわからない。ただ単に面白そうな絵をつなげただけなんじゃないか?
発表のあと、ひとりひとりが感想を述べていく。
「中国では、韓国や日本ほど男女差別が深刻ではない、と聞いたことがありますが、実際のところはどうなのですか?」と私。
会社や研究機関のトップに立つ女性がけっこう多い、と聞いたことがあった。また、「中国では料理は男がする」と聞いたこともある。
「そうです」と、リ・チャン君が答えた。
「どうして、男女差別が深刻ではないのですか?」
ここから、先生をはじめ、いろいろな人が、意見を言いはじめる。
すると、リ・チャン君が、隣の私にヒソヒソ話で説明しはじめた。
「中国では、1921年に共産党が結成される前の1919年に、魯迅などの思想家や作家たちが、男女平等を訴える運動をしたんです。それが、共産党の中にも取り入れられ、こうした考え方が発展していきました」
およそ、こういう内容の話である。正確な話かどうかはわからない。
へぇ、と、不勉強な私はリ・チャン君の「講義」を聞いていると、
「そこは何を話しているの?大事な話?」
するとリ・チャン君が答える。
「いえ、たいした話ではありません。ただ、中国で男女平等の考え方がどのようにして生まれたのかを話していただけです」
おいおい、その話が一番大事じゃないか。
「その話をみんなの前でしなさいよ」と、私が突っ込んだ。
「そうよ、どうしていつもリ・チャンはキョスニムにだけ話すの?!」と、先生も呆れる。
緊張した面持ちで、今の話をもう一度みんなに説明した。やはり私1人に対しての方が、話しやすいのかも知れない。
その後も、則天武后の話など、ヒソヒソ話によるリ・チャン君の「個人講義」は続いた。
授業が終わり、今日は文法の先生が呼びかけた昼食会がある。
授業終了後、語学堂の1階に集合することになっていた。先週のテンションから考えると、誰も来ないのではないか、と心配したが、7名が参加した。
「何が食べたいですか。…いちおう、しゃぶしゃぶとか、ボッサムとかを考えたんだけど」と先生。
しゃぶしゃぶは、前学期の3級6班の親睦会で食べたことがあるが、日本のしゃぶしゃぶを食べている身としては、できれば避けたい。
そこですかさず「ボッサムがいいです!」と提案して、これが採用される。
ボッサムとは、茹でた豚肉をキムチに巻いて食べるもので、以前、何度か食べてかなり気に入っていた。
大学の近くのボッサムのチェーン店に入る。
食べながらいろいろと話をする。やはり、喋ることで、気持ちが楽になったり、ストレスを発散したりすることができるのだな、と、みんなを見ていて実感する。私はいつものように、もっぱら聞き役だったが。
食べ終わって大学に戻る。午後の授業を終えた妻と合流して、夕食は何を食べようか、と相談。「昼にボッサムを食べた」と言うと、自分も食べてみたい、と。
そこで、昼に行ったばかりのボッサムのチェーン店に、もう一度行くことにした。
ところが、昼は、車で連れていってもらったので、店の場所をまったく記憶していない。五叉路のところまでは覚えているのだが、そこから先がまったくわからないのである。
はて、この先、どの方向に行けばいいのか?確率は4分の1である。
「だったら語学の先生に電話して聞いてみたら?」と妻。
私は逡巡した。夕食時に、「昼に行ったお店の場所を教えてください」と聞かれた先生はどう思うだろう。「夕食もボッサムかよ!どんだけボッサムの虜なんだよ!」と、絶対に思うに違いない。
例によって私の妄想がとめどなく広がる。
だが妻の圧力に屈して、電話で先生に聞くことにした。
おかげで、お店に無事到着。本日2度目のボッサムを堪能した。
しばらく、ボッサムはいいや。
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