昼食付き試験
10月22日(木)
明日(金曜日)、大学の先生方や大学院生のみなさんと、タプサ(踏査)に行くことになり、語学の授業を休まなければならなくなった。
ところが、明日は、語学の授業時間内にスギ(作文)の試験がある。
今週の月曜日にそのことを先生に言ったところ、「水曜日に会議がありますから、その時に、試験についてどうするかを決めます」とおっしゃった。
そして今日、明日に受けるはずの試験を特別に、今日の授業の終了後、振り替えて受けさせてもらうことになった。
以前にも一度、同じようなことがあったので、今回もそうなるだろう、とは思っていた。
しかし考えてみれば、私ひとりが、別の日に試験を受けるために、その時間先生も、試験監督としていなければいけないので、先生にとっては、けっこうな負担である。
「どうせ進級するわけでもないんだし、受けなくてもいいじゃん」と、先生方は思っていたのかも知れない。
私も、最初は「受けなくてもいいかな」と思っていた。でも、不思議なもので、語学の授業が今学期で終わりだ、ということになると、やはりひとつひとつの試験を大事に受けよう、と思うようになる。
それで、わがままを言って受けさせてもらうことにしたのである。
さて、今日。
授業が12時50分に終わり、その足で同じ建物の5階にある教員研究室に向かう。
10名以上の先生方が一堂に会している、いわゆる「大部屋」である。
おそるおそるのぞくと、ほとんど、というか、全員が、知っている先生である。
「あら、試験を受けに来たんですね。どうぞお入りください」
「いえ、…外で待っています」
やがて1時になり、ほとんどの先生が、午後の授業に出る。そのほとんどの先生と挨拶を交わし、ようやくホッとして、教員研究室に入った。
すると、文法の先生が、
「お腹空いたでしょう。お腹が空くと試験ができないだろうから、試験の前にこれを食べなさい」
と、キンパプ(のり巻き)2本と、タマゴトースト2切れを私の所に持ってきた。
どこかのお店で買ったもののようだが、まだあたたかい。
文法の先生は、直前まで授業をしていたはずなので、買いに行けるはずはない。いったい誰が買ってきたのだろう。
それと、これだけの量のキンパプとトーストは、今日私が試験を受けるということをわかっていた先生が、わざわざ私のために買ってくれたものだろうか?
だとすれば、私はまったく厄介な学生である。試験日を振り替えさせた上に、昼食まで御馳走になる、というのだから。
「昼食付きの試験」というのは、生まれて初めてだ。
しかし、のり巻き2本とタマゴトースト2切れは、かなりの量である。一体どれだけ大飯食らいだと思われているのだろう。
さすがにのり巻き1本を残した。
食べ終わったころ、今度は「モノをよくなくす先生」が、
「これから私、大学院の講義を聞きに行くので出ますけど、試験を受ける前は甘いものを食べた方がいいですからどうぞ」
と、キャラメルを1ついただく。ついでにアロエジュースも。
まったく、どんだけ至れり尽くせりなんだ。
これで試験の点数がひどかったら、目も当てられないな。たんにタダメシを食いに来たオッサンである。
昼食後、一息ついていると、今度は、3級の時のナム先生が通りかかる。
「あら、試験を受けるんですね」
「ええ」
「そういえば、今学期の授業で終わりなんですって?来学期は授業とらないの?残りの期間はどうするんです?」
「本来の研究をしなければいけませんし…。旅行もする予定です」
「そうですか。残念ですね。…試験チャルボセヨ(よく受けてください)」
まったく落ち着かない。
結局、3時近くになって、「ひとり試験」がようやく終了する。
まったく、コストのかかる学生である。
先生の手を煩わせてしまったことを反省しつつ、教員研究室をあとにした。
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