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雨の全州、肩すかしのソウル

この間の出来事を、メモしておこう。

2月7日(日)夕方6時

こちらの大学の指導教授の先生のお宅に呼ばれて、妻ともども、夕食をごちそうになる。帰国前、ということで、招待していただいたのである。厳しくも暖かい指導教授の先生の話術に、つい引き込まれた4時間半だった。

2月9日(火)

帰国前に、どうしても行っておきたい場所がいくつかあった。そのひとつが、全羅北道の全州である。「食は全州にあり」といわれ、どうしても、いちどはここを訪れてみたかったのである。帰国の準備もそろそろしないといけないのだが、妻はいちど行ったことがあるということで、妻の案内で、全州を1日かけてまわることにする。

朝8時40分、大邱の高速バスターミナルを出発。3時間かけて、全州に到着した。全州は、あいにくの雨模様。

さっそく、「家族会館」という有名な食堂で、「全州ビビンバ」を堪能する。といっても、体調がどことなく悪い感じも手伝って、十分に味わえたかどうかは自信がない。

昼食後、市内を歩いて見学、さらに博物館を見て、図録を山ほど買う。

夜、念願だった、三川洞というところで、「全州マッコルリ」を堪能。堪能しすぎて、泥酔。どうもこのあたりから、体調の悪化が進行したようだ。

2月10日(水)

翌朝、10時30分の高速バスでソウルへ。3時間近くかけて到着。

ここでも目的はおもに2つ。ひとつは、職場の同僚に頼まれたキムチと海苔を買って、発送するというもの。大邱でもできるのかも知れないが、ソウル駅前のロッテマートが比較的簡単にできるので、この機会を利用する。

もうひとつは、夕方、市内の大学の研究会に出席すること。この研究会を主催している方は、10年ほど日本に留学して、私はその間、チューターとして、論文の面倒を見たりしていた。いま彼は、自分の母校にもどって、「研究教授」という肩書きで活躍している。じつは韓国にいたこの1年3カ月、彼とほとんど会っていなかった。帰国前に、一度会っておこうと思い、彼の主催する研究会に顔を出そうとしたのである。

ところが行ってみると、彼はいまアメリカに旅行に行っていて不在であると。仕方なく、研究会だけ参加したのだが、主催者の彼がいないせいか、参加者数も少ない。その上、碩士(修士)課程の2人の学生の発表内容が、はっきり言ってかなり「アレ」な感じで、「いったい何のためにわざわざソウルまで来たのだろう」と、憤慨、とまではいわないが、すっかり意気消沈。ま、キムチと海苔を送っただけでもよしとするか。

研究会が終わり、帰りのKTXの時間までのあいだ、書店に行って、本を衝動買いする。

夜10時のKTXに乗って大邱に向かう。なぜかこのときから、猛烈に胃が痛くなる。大邱に着くころにはもうフラフラである。この胃痛は、韓国へ来てこれまで2度ほど経験したことがある痛みだ。いったい原因は何なのだろう。

翌日(11日)は、猛烈な胃の痛みに悪寒が加わり、おかゆを食べて静養。

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