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お盆休み前の、長い1日

8月12日(木)のつづき。

明日から職場は完全閉庁である。つまりお盆休み。

今日のうちに、できるだけ細々とした仕事を片づけておこうと、ずぶ濡れになった調査現場から戻った私は、いったん家に戻り、着がえとシャワーをすませて、職場に向かった。

研究室で仕事を始めようとすると、2年生のCさんがやってきた。

「集中講義が、やっと終わりました」

9日(月)から受けていた集中講義が終わってホッとしたのだろう。よもやま話をする。

「あ、5時ですね。友だちと食事の約束があるので、これで」

と言って、研究室を出ていった。

なあんだ。友だちと会うまでの暇つぶしだったのか。ま、面白かったからいいか。

引きつづき、修了生のTさんが来訪。久しぶりにいろいろと話をする。

Tさんが帰ったあと、椅子の下を見ると、日本酒が入った紙袋が置いてある。

はて、誰の忘れ物だろう?

Tさんの忘れ物に違いない、と思い、携帯のメールで尋ねると、「私じゃないです」との返事。

ということは、Cさんか。

Cさんにメールで問い合わせると、

「忘れました!父に持って帰ろうと思っていたんです」という。

お盆の帰省の折に、お父さんに持って帰る日本酒だったのだな。

だとすれば、おおごとである。明日から16日まで職場は完全閉庁。私もしばらくは不在である。今日のうちに渡さなければ、お盆明けになってしまい、まったく意味がない。

「お盆明けでもいいです」とCさんは言うが、せっかくのお土産である。そんなわけにはいかない。

電話でCさんに聞くと、大学の近くの繁華街で食事をしている、というので、届けることにした。

繁華街にある本屋の前で日本酒を渡すと、「お礼です」と言って、プリンをいただき、かえって恐縮する。

久しぶりに繁華街の本屋まで歩いてきたので、せっかくだからと思い、文庫本の小説を1冊買って、近くの喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら読むことにした。

するとCさんからメールがきた。

「先ほどは助かりました。父には日本酒とともに先生のこと話しておきます(笑)」

またまた恐縮。

喫茶店の閉店時間がせまってきたので、歩いて職場に戻る。

昼間とはうって変わって、涼しい風が心地よい。

長い1日だった。仕事はほとんどできなかったけど。

「荷が重い原稿」は、明日がんばることにしよう。

私の帰省は、明後日である。

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