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「キョスニムと呼ばないで!」開店!

10月23日(土)

Photo 大学祭1日目。

今日は行くつもりがなかったのだが、用事は午後からだったので、朝、職場に立ち寄ることにした。

実は今回の屋台、表向きは無関心を装っているが、ひそかにテンションが上がっていた。理由は、「キョスニムと呼ばないで!」という店名がいよいよお披露目されるからである。

いつか、韓国留学体験をもとにした小説を書くとしたら、タイトルは「キョスニムと呼ばないで!」にしようと決めている。それが映画化なり、ドラマ化されるとしたら、主演はもちろんソン・ガンホ。あらゆるメディアを駆使して「キョスニムと呼ばないで!」を売り出す。

むかし角川映画がやっていた「メディアミックス」という商法だ。

その第1弾となるのが、わが大学祭での屋台「キョスニムと呼ばないで!」。

壮大な計画のわりには、第1弾がえらくショボい感じがするが。

…ここまで書いてみて、自分のイタさにほとほと呆れる。妄想にもほどがあるな。

Photo_2 さて、9時半すぎに着くと、すでにテントの設営も終わり、チヂミの仕込みに入っていた。

Photo_3例の看板も、完成した模様である。

うーむ。少しばかり、悪意が感じられるが、気のせいだろうか。

とにかく、このところサボっているスポーツクラブに、ふたたび通わなければ、と反省する。

Photo_4 それにしても、4年生、S画伯の才能には頭が下がる。

これを「藤やん犬」みたいにキャラクターグッズにしたら売れるんじゃないだろうか?と、またゼニ儲けの話。

1 2 S画伯の才能はとどまるところを知らず、さまざまなキャラクターを生み出してゆく。

3 とくに気に入ったのはこれだが、意味はよくわからない。

Photo_5 さて、準備がととのい、10時半すぎ、ようやくチヂミを焼きはじめた。大学祭は10時開始だが、うちの店は11時開店だという。

うーむ。商売っ気がないなあ。はたしてこれで売れるのだろうか。

…と心配しつつ、私は時間切れである。午後、職場から車で1時間の町で講演をするため、10時40分、職場を後にした。チヂミを味見することはできなかった。

午後5時すぎ。講演会が終わり、1時間かけて職場にもどる。当然のことながら、すでに1日目は店じまいしていた。学生たちの何人かは、まだ残っていた。

「どうだった?」と聞くと、

「用意した90食、完売しました!」という。

なんと、予想に反して完売していた。

「昨日作ったソース、改良したらお客さんに好評でしたよ」

昨日、あのソースを擁護したKさんが、勝ち誇ったように私に言った。

聞くと、豆板醤の代わりに粉唐辛子を入れたら、くさみがなくなって後味のよい辛さになったのだという。

つまり、おたふくソースと、ケチャップと、ハーフアンドハーフではないふつうのマヨネーズと、醤油を混ぜたものに、粉唐辛子を加えてソースを作り、「チーズチヂミ」にかけると、とても美味しくなる、というのである。

これはまさに、うちのオリジナル商品だな。

ただ残念なことに、私はまだ食べていないのだ。

明日、屋台の営業時間に顔を出すことにしているが、チヂミにありつけるだろうか。

それと、忘れてはならないのは、私が顔を出すからには、今日のような売り上げは期待できないだろう。

なにしろ私は「低集客率のアジョッシ」なのだから。

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