「キョスニムと呼ばないで!」閉店
10月24日(日)(つづき)
店に戻ると、見たことのあるような人が座っている。
こぶぎさんだ!
こぶぎさんは、私のこのブログを見て、来てくれたとのこと。
考えてみたら、このブログを見て店に来てくれたのは、こぶぎさんただ1人だった。
だが残念なことに、こぶぎさんが来たときには、すでにチヂミは売り切れていた。
ということはだよ、私のブログを見て来てくれたこぶぎさんが、チヂミにありつけなかったわけだから、私のブログの宣伝効果は、結果的にはゼロだった、ということになる。
そして結局、ブログをちゃんと読んでいたのはこぶぎさんだけだった、ということか。私はこれまでずっと、こぶぎさんだけに向けて、このブログを書いていたのだな。
「せっかく来ていただいたのに、申し訳ないんで、トッポッギを食べていってください」
実は当初、お店で出す料理の候補のひとつとしてあがっていたのが、トッポッギだったのだが、諸般の事情でチヂミを出すことになった。そのため、試作品としてあらかじめ買っていたトッポッギが、ひと袋だけ、封を開けずに残っていたのである。チヂミが完売して鉄板が空いたから、トッポッギを焼いてみんなで食べよう、ということになった。
久しぶりにこぶぎさんに会ったこともあり、トッポッギを食べながら、いろいろな話をする。
こぶぎさんは、この間に起こった出来事を、まくしたてるように話しはじめた。とくに、先月に行った中国旅行の珍道中は、抱腹絶倒である。
延々と立ち話をしている間、横では学生たちがテントを片付けはじめた。申し訳ないなあ、と思いながらも、こぶぎさんの話に、つい聞き入ってしまう。
話に夢中になっているこぶぎさんが、突然叫び出す。
「うわぁぁ!ちっ、血がああぁぁ!」
見ると、こぶぎさんのシャツの胸のところに、ナイフで刺されたように血がベットリとついているではないか!
ん?
よく見ると、トッポッギの真っ赤なソースである。
どうしてそんなところにソースがついちゃったんだろう。
おそらく、トッポッギを食べた割り箸を持ったまま話しこんでしまい、話に夢中になるあまり、持っていた割り箸がガンガン胸のところにあたり、割り箸についていた真っ赤なソースがベットリとシャツについてしまったのだろう。
しかも、その時の話題が韓国の女性歌手グループ「少女時代」だったのだから始末におえない。「少女時代」の話に夢中になっていたあまり、トッポッギの真っ赤なソースがシャツの胸にベットリ、なんて、厄年をすぎたアジョッシ(おじさん)のすることではない。
そんなこんなで、楽しいおしゃべりの時間が終了。こぶぎさんとはまた再会を約束して、お別れした。
その間、学生たちがすっかりとテントを片付けていた。まったく、最後まででくのぼうだったキョスニムである。
「ひとりあたり、300円黒字になりました」と、今回のリーダーであるSさんが、封筒に入れたお金をひとりひとりに渡した。まるで「大入袋」のようで、嬉しい。
「キョスニムと呼ばないで!」、これにて閉店!(完)
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コメント
学園祭にゼミ屋台を出店して11年目のわたくし。これまで鳥インフルの時に某国産の冷凍焼き鳥を買い占めて売り飛ばしたり、溶けたアイスを「シェーク」と称して売り抜けるなど、生き馬の目を抜くようなボッタク..、否、経済活動を行ってきたわけで、まだまだ屋台は儲かりまっせ。ここだけの話ですが、秘策を授けましょう。
究極の原価率0%で利益率100%なのが、ずばりコスプレサービスでございます。アキバで見聞した所、一緒に写真を撮って500円、ケチャップでガチャピンの絵を描き、「あっとホームで云々かんぬん、おいしくなーれ」と客を巻き込んでお遊戯するだけで、ただのオムライスが1200円で売れるのです。
でも、メード服を買うと結構な金額になるって?
No No No No No(ハ・スビン風で)。
お一人、略式韓服のコスプレをお持ちの方がいらっしゃるでしょう。まさに今回のコンセプトにぴったり。しかも看板娘ならぬ看板アジョシ、少女時代でいえばユナに当たるそのお人に韓服着せて、チヂミに「さらんへ(ハート)」と特製ソースで書くサービスとか、「コムセマリ(熊3匹)」の歌でも適当に歌ってチヂミにおいしくなるおまじないをかけるサービスとか、カイマイポゲームで勝ったらツーショットで写メサービスとか。学生にいじられまくって、おいしいですねえ。
キョスニム大忙し。もう、でくのぼうとは呼ばないで。
追伸
実は昨日まで左の股関節が痛くて、行けるか心配でしたが、仰向けに布団に入ったら嘘のように治りました。どうやら寝相が悪すぎて寝返りを打つ際に、毎晩、自らの体重で股関節を軽く脱臼させていたようです。
投稿: こぶぎ | 2010年10月25日 (月) 04時11分
昨日はわざわざお越しいただき、ありがとうございました。そして屋台で儲けるためのアドバイスもありがとうございます。でも屋台は今回限りかも知れませんので、残念ながら、このアドバイスをいかす場はないかも知れません。ただ、おっしゃるように、韓服は着ていけばよかった、と後悔しています。こういうときにしか着る機会ありませんものね。何で思いつかなかったんでしょう。
投稿: onigawaragonzou | 2010年10月26日 (火) 00時34分