「キョスニムと呼ばないで!」DVD完成!
11月12日(金)
夜、大学祭で出店したチヂミの店「キョスニムと呼ばないで!」の打ち上げが行われた。
その席で、今回のリーダーである4年生のSさんから、あるものが配られた。
「売り上げが少しあまったので、そのお金で、DVDをつくりました」
2週間ほど前だったか、「大学祭の時に撮った写真があったらください」と、Sさんが研究室にやってきたので、写真のデータをすべてSさんにさしあげた。
ほかにも、準備段階や大学祭当日に撮影した写真を、みんなから集めたらしい。それに音楽をつけたり、テロップを入れたりして、DVDにしたのだという。
なるほど。それで写真を集めていたのか。
よく、結婚披露宴なんかで、結婚する二人の写真に音楽やテロップをつけたりして上映したりすることがあるが、あんな感じに仕上がったものだろうか。
DVDのケースには、「ドキュメント『キョスニムと呼ばないで!』Season.1」というタイトルが書いてあり、その下に「主演」として、私の名前が書いてある。
主演…?
6時半から始まった打ち上げは、途中、場所を変えながら、11時半すぎに終わった。1次会で久々にマッコルリをしこたま飲んだため、店から家までの40分ほどの道のりを、千鳥足で帰る。
家に戻り、もらったDVDを再生した。
画面に映し出される大きな文字。
「すべては…あのブログから始まった…」
ん?「あのブログ」とは、このブログのことだな。
そして本編が始まる。20分ほどの作品である。
チヂミの開発会議からはじまり、看板の制作、さらには、出店前日の「特製ソース」の開発難航の様子などが、写真とテロップで再現される。
そして大学祭での開店。2日間にわたるドキュメント。
最後に、すべてが終わった後の集合写真。
めくるめく思い出の写真が、つぎつぎと画面に映し出される。
そしてそのバックに流れる音楽。恥ずかしながら、知らない曲ばかりだった。だが、どれもすばらしい選曲である。
イタリア映画「ニューシネマパラダイス」(1989年公開)のラストシーンを思い出した。主人公の映画監督・サルヴァトーレは、幼いころからの「友人」の映写技師・アルフレードの形見として、1本のフィルムを受け取る。
アルフレードの葬儀が終わった後、誰もいない映画館でひとりそれを見るサルヴァトーレ。それは、生前、アルフレードがサルヴァトーレのためだけに編集した名画の映像だった。
めくるめく名画のシーンを、万感の思いを込めて見つめるサルヴァトーレ。
世界の映画史上、屈指のラストシーンである。
こんな、映画のラストシーンみたいなことが、本当にあるんだな。
さて、「本編」が終わり、エンディングクレジットが流れた。
まず、「主演」として私の名が。
そして、「エキストラ」として、このチヂミの店にかかわったすべての学生たち22名の名前が、ゆっくりと、下から上へと流れてゆく。
ゆっくりと。まるでひとりひとりの名前を、かみしめるように。
下から上に流れていくひとりひとりの名前を見ながら思った。
「主演」は、私なんかじゃない。私は、ただでくのぼうのように突っ立っている写真が数枚あるだけだ。
本当の主演は、「エキストラ」と書いてある、22名の学生たちである。写真の中の生き生きとした表情が、なによりの証拠である。
私がこの日記で、冗談半分に「キョスニムと呼ばないで!」というタイトルの小説を書いて、ドラマ化、映画化したい、なんていうバカな夢を書いたもんだから、気を遣って、私を「主演」としてくれたのだろう。
つまりは私の見果てぬ夢を、彼らは実現してくれたのである。
私は、そう理解した。
最初で最後の「主演」作品。
| 固定リンク
「職場の出来事」カテゴリの記事
- めまいがひどかった(2025.03.03)
- めまい(2025.03.01)
- 仕事がまわっておりません(2025.02.15)
- ショック!階段が昇れない!(2025.02.08)
- 明らかに体調が悪い顔(2025.02.08)
コメント
>最初で最後の「主演」作品
いやいや、癖になりますよ。
僕は今年で11年連続出場中です。
投稿: こぶぎ | 2010年11月17日 (水) 11時02分
どうでしょうねえ。「Season.2以降は、お前ひとりで作れ」ということだと思うんですが。
投稿: onigawaragonzou | 2010年11月18日 (木) 00時52分