ヌルい話題
4月13日(水)
午後、妻からメールが来る。以下、省略せず、原文のまま無断転載する。
「お昼にひとりラーメン店へ。注文時に大盛りにしようか迷ったが、
格好つけたかったのかな~、
普通盛りを注文。
食べてみるとやっぱり足りなくて、近くにいた若い店員さんに替え玉を注文する。
若い店員さんが厨房に「替え玉1つお願いします」と伝えると、店長が近づいてきて、新人研修が始まる。
「替え玉のときはね、この器にこのソースを…」
「どのお客さんかわからなくなるから、『1番様、替え玉です!』というように」
「替え玉のときに注意するのは…」
などと、店中に聞こえる声で「替え玉」を連発。注文の品が出されるときも
別の店員「替え玉のお客様はどこ?」
新人店員「あっ、替え玉はこちらのお客様です」
別の店員「はいっ!替え玉、お待ちどうさまです!」
といった調子。消え入りたい思いでした。
でも、私に続いて他のお客さんも替え玉を注文したから、宣伝効果はあったってことかな。
食べ過ぎた。」
情景を思い浮かべて思わず笑ってしまったが、なんなんだ?このネタのようにつくりこんだ報告は。
たぶん、私の心がどんよりしているのを察して送ってきてくれたのだろうが、それよりも不思議なのは、なんというか、内容のヌルさである。ふだんの毒舌が微塵もみえないのは、どういうわけか。
日曜日の昼のAMラジオあたりで読まれるのにちょうどよいくらいのヌルさである。
さらに考える。
ひょっとしてこれは、私のレベルに合わせて書いたということか?この日記にネタを提供しようとしたってことか?
ただたしかに、私がふだんこの日記に書いているのは、たぶんこれくらいのヌルい文章である。
たとえば今日、こんなことがあった。
私は滑舌が悪いということを、この日記にも書いたことがある。最近は、身内にも「え?今何て言ったの?」と聞き返される始末。とくに電話口の私の声は、かなり聞きとりにくいらしい。
「滑舌が悪くって、私の言ったことが会議とかでも聞きとれていないみたいなんですよ」と言う私に、同僚が「滑舌というより、声のトーンの問題だと思うんです」と指摘してくれ、なるほど、そうかも知れない、と思った。
そんなやりとりがあった後、研究室に戻り、夏休みの講義日程について事務職員さんに問い合わせの電話を入れた。
私「夏休みに開く予定の講義日程はどうなってますか?」
職「実はまだ確定していません。先生は、夏休みのご予定はどうなっていますか?」
私「○月×日から△日までは、別の大学に集中講義に行くことになってます」
職「はあ、ベトナムに集中講義ですか」
私「『ベトナム』じゃありません。『別の大学』です!」
職「あ、『別の大学』ですか。すいません、『ベトナム』だなんて…」
ああ、声のトーンだけじゃなくて、やっぱり滑舌も悪かったんだな、と落ち込んだ。
…とまあ、こんな感じの話。
なんとなく世間の雰囲気が重苦しい今、このくらいのヌルい話題が求められているんじゃなかろうか?と思った次第。
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