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寸止め!クドい話

6月2日(木)

疲れていると、頭のネジがゆるむのか、余計なことを口走ったりすることが多くなる。

というか、年齢のせいかもしれない。

「年をとると話がクドくなるのかなあ。以前は1コマで終わった話が、最近は1コマで終わらなくなることが多いんだよ」と、私より年上の同僚が言っていた。私も最近、そうかも知れない。

思春期くらいのころ、たとえば家で父親とテレビドラマを見ていてよくあった光景。父がテレビドラマを見て何かを思い出したのか、ドラマの内容とぜんぜん関係のない話をはじめたりした。「そういえばさあ…」とかいって、全然関係ない話を延々としはじめるのである。

(それ、いま見ているドラマと全然関係ない話じゃん。それに、今する話でもないじゃん。ドラマに集中できないよ!)と、よく思ったものである。

でも私も、もうその年齢に近くなっている。

私と同世代のDJも、最近はリスナーから来たネタのハガキを読みながら、

「これで思い出したんだけどさあ…」

と、ハガキのネタとは全然関係のないフリートークを延々とはじめたりするようになった。

やはり年をとるとクドくなるのか。というより、頭の中に浮かんできたことを、すぐに話さないと気が済まなくなるのかも知れない。

…と、ここまでの前置きも、そうとうクドい。

こんどの夏休みに、台湾の大学で2週間の短期研修を実施するので、ぜひ学生に宣伝してください、と同僚に頼まれた。

今日の授業で、その宣伝をすることにした。なにしろ私は、韓国に留学して以来、ことあるごとに学生に海外留学を勧めることにしているからである。

「たぶん、(2週間の海外研修は)面白いと思いますよ」

学生たちは、半信半疑である。

「いや絶対、面白いと思いますよ」

……まだ反応がない。

「ビックリするくらい、面白いと思いますよ」

根負けしたのか、学生たちが笑い出した。私の中で、「ビックリするくらい」という副詞は、「絶対」よりも上の、最上級なのである。

「なにしろ、いまの日本の文化を考える上で、台湾の文化を知ることはとても重要です」

ここから、全然関係ない話がはじまる。

「みなさん、『花より男子』って漫画、知ってるでしょう?あれをドラマ化して最初にブレイクさせたのは、台湾なんですよ。で、台湾で、F4とかいって人気になって、それが逆輸入されて日本でもドラマ化されたのです」

まさか私の口から、「花より男子」とか、「F4」とかいう単語が出てくるとは思わなかったようで、学生たちが苦笑した。

「さらにそのあと韓国でもドラマ化されて社会現象になったんですよ。でもこっちは思ったほど面白くなかった」

私は見ていない。すべて妻からの受け売りである。

ただ、韓国で社会現象となったのは、滞在中に私も目の当たりにしている。このとき「花より○○」という言葉が流行したのだ。電信柱に貼ってあった「空室あり」のチラシに、「花より部屋!」というキャッチコピーが書いてあったのには笑った。ある意味、「花より団子」という本来のことわざに近い使い方である。

…という話もしようと思ったのだが、話がどんどん横道にそれていくので、思いとどまった。

「それと、『山田太郎ものがたり』ってドラマがあったでしょう。二宮君が主演した…」

これも、私の口から出た言葉としては意外だったらしい。「二宮君」とは、「あ」ではじまる人気男性アイドルグループのひとりである。

「これも、原作は日本の漫画ですが、やはり台湾でドラマ化されてブレイクして、それが日本に逆輸入されて、二宮君主演のドラマになったわけです」

実は台湾版「山田太郎ものがたり(台湾でのタイトルは「貧窮貴公子」)」には、吉本新喜劇の島木譲二が出ているという豆知識も言おうとしたが、たぶん「島木譲二」が学生にはわからないだろうと、思いとどまった。

「…だから、台湾の文化と日本の文化はとてもつながりが深いのです」

余計なことを言いすぎた、と反省し、なんとか強引にこの話を終わらせた。

本当はこのあと、「二宮君といえばね…」と、映画「青の炎」の話をうっかり始めそうになったのだ。蜷川幸雄氏の演出と映像美は素晴らしい、もっと評価されていい映画だ、などと、延々話しだすところだった。あぶないあぶない。

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