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ショック!食料品売場消滅

6月11日(土)

研究仲間のTさん、そのTさんの大学時代の後輩のMさんが、うちの職場で会議があるというので来県する。昨年に続き、夕方、駅の近くで飲むことにした。

Tさんとは、東京の研究会でしばしばお会いしているが、Mさんと会うのは10年ぶりくらいである。

Mさんは学生時代、色白で痩せぎすの美青年、といった印象だったが、久しぶりにお会いすると、私とまったく同じ体型になっていた。

Tさんは、年齢が私と1歳しか違わないが、私がひそかに尊敬する研究者である。アジアを飛び回りながら研究する姿勢は、ちょっとまねできない。Tさんを見ていると、「研究するとは、腹を括ることだ」と、いつも思う。私自身は足元にも及ばないが、2年前に韓国に留学したことで、ようやくTさんと同じ土俵に立てたような気がする。

今回も酒を飲みながら、刺激的な対話が続く。日本企業の非グローバル性とか、東アジアの民族意識の問題とか、沖縄の現代史とか。

とくに沖縄の現代史の話には、考えさせられる。

「国を守るということと、国民を守るということは、同じではない。国家は、国を守るためには、国民を平気で切り捨てる。それは、沖縄の歴史をみればわかる」

「そうですね。たしかに国家は、国民に刃を向けることだってありますね。韓国でも、光州事件というのがありましたしね」

「中国の国民も、そのことをわかっている。そういう歴史を歩んできたから」

それは、今の私たちの置かれている状況、今後直面するであろう状況にも、通ずるものがある。だから私たちは今こそ、沖縄の歴史を知る必要があるのだ。

そんな話を、飲みながら4時間もするのだから、私たちもそうとう変わっている。

6月12日(日)

午後、職場で3時間半にわたる会議。出るのは職場の暗い話題ばかり。

夕方、終わって、夕食の買い物をしようと、歩いて家の近所のホームセンターに行った。

そこは、ホームセンターといいながら、生鮮食料品なども扱っていて、じつに便利な店であった。私が現在住んでいるアパートに決めたのも、歩いてすぐのところに、食料品が買えるホームセンターがあったから、というのが大きな理由である。

ところが、今日久しぶりにホームセンターに行ってビックリした。

店内が改装され、食料品売場があとかたもなくなっているではないか!

どうやら食料品販売から撤退したようで、本来の意味での「ホームセンター」に戻ってしまったようである。

「皆様のご要望にお応えして、売り場を一新しました」などと店内放送では言っているが、どう考えても、不便になってしまったとしか思えない。

本来の「ホームセンター」に戻ったのだから、こちらが文句を言う筋合いはないのだが、どうにも腑に落ちない。

震災の影響だろうか?と想像する。

震災後しばらく、このホームセンターでは食料品の入荷がまったくといっていいほど途絶えていた。ほかのスーパーに比べると、食料品の安定的な入荷が回復するまで、かなりの時間がかかったのである。

たぶん、食料品販売をメインとするスーパーであれば、食料品の仕入れのルートが確保できていたのだろうが、ホームセンターは、食料品販売専門のスーパーとは違い、仕入れのルートの確保が難しくなったのではないだろうか。それで、食料品販売から撤退したのではないか、と。

ま、今さらこんなことを考えても仕方のないことだな。おとなしく他のスーパーに買い物に行くとしよう。

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