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君ならできるさ

さ、久しぶりに読者にはサッパリわからない韓国の音楽の話。

韓国旅行中、どうしても手に入れたい曲があった。

キム・ジョンミンの「オッパ ヒムネヨ(あんちゃん頑張れ)」という曲である。

韓国KBS放送のバラエティ番組「1泊2日」のレギュラーの1人であるキム・ジョンミンは、番組内では「おバカなキャラ」として定着しているが、本業は歌手で、「コヨーテ」という音楽グループのリーダーである。

番組内で、他のレギュラー陣にからかわれながら、この歌をアカペラで歌っているのを聞いているうちに、耳について離れなくなってしまった。

トロット(演歌)を現代風にアレンジしたような曲である。

そこで、韓国に行ったときに、CDショップでこの曲が入っているCDを買おうと思った。

ところが、ソウルのどの店をさがしてもこの曲が入ったCDが売ってない。釜山の店にもない。

意を決して、釜山のCDショップの店員に聞いてみた。

かなり恥ずかしい。なぜなら、この曲をわざわざ店員に聞いてまで探そうとする人は、たぶんいないからである。

店員が答えた。「その曲なら、CDでは出ていませんね。デジタル販売です」

「デジタル販売?」

「ええ、インターネットからダウンロードして購入するのです」

なるほど、今はそういう時代なのか。

ということで、結局入手できず。

で、そのことを、先日、ミリャンから帰る車の中でナム先生に話すと、買ったばかりだというスマートフォンからダウンロードして、その曲を聴かせてくれた。

「他にも面白い歌がありますよ」と言って聞かせてくれたのが、カン・サネという歌手の「ワグラノ」という歌。

「カン・サネ、いい名前でしょう」とナム先生。

「カン」には「河」という意味があり、「サネ」は「山に」という意味があるので、直訳すると「河と山に」となる。

「『ワグラノ』とはどういう意味ですか?」

「標準語で『ウェ クレヨ?』という意味の、慶尚道訛り(キョンサンド サトゥリ)ですよ」

「ウェ クレヨ」とは、「どうしたの?」という意味なので、「ワグラノ」を日本語訳すれば「なんや?」といったところか。

慶尚道は、とりわけ訛りのきつい地域である。

もっとも、慶尚道の人に言わせると、「全羅道の方が訛りがきつい」というのだが。

「日本では、例えば大阪の人は、東京に住むようになっても、わざと訛りを直さなかったりするんですよ。自負心が強いから。韓国で、もし慶尚道の人がソウルに住むとしたらどうですか」私は質問した。

「男の人は、訛りをそれほど気にしないかも知れませんね。ほら、だってカン・ホドンがそうでしょう」

カン・ホドンとは、慶尚南道出身の人気お笑いタレントである。

「でも私がソウルに住むとしたら…、恥ずかしくて訛りを出さないでしょうね」

「ワグラノ」を聞いてみることにした。

慶尚南道のきつい方言ばかりを歌詞に盛り込んで歌っているが、なんとなく言葉の感じがラテン系である。曲もラテン系の曲調である。

慶尚南道の方言を、ラテン系の言葉っぽく歌っていることに、この歌の面白さがあるのだな、と思った。

「たぶんこれを聴いても、ソウルの人はまったく意味がわからないでしょうね」

「まるでラテン音楽のようですね」

「そうでしょう!他にもこの人の歌を聴いてみますか」

「この人は、どんな歌手なんですか?」

「キムCが尊敬しているという歌手です」

といっても、ますますわからないだろう。本来はロック歌手である。

次に聴いた歌は、「ノン ハルスイッソ」という歌。日本語に訳せば「君ならできるさ」というタイトルである。

一通り聴いてみた。

「さっきの『ワグラノ』を歌ったのと同じ人ですか?」

「そうですよ。違う歌手みたいでしょう」

さきほどとは一転して、バラードである。これが実にいい。

「後悔しているなら きれいに忘れよう。

ハサミで切り取ったように みな過ぎていくことだろう。

後悔していないなら 大事にしまっておこう。

いつか笑って話せる時が来るまで。

君をとりまく そのすべての理由が 

耐えられなくてつらかったとしても

君ならできるさ。

きっとできる。

だってそれが君じゃないか。

決してくじけない宝石のような心があるのだから。

難しく考えるな 心配するな。

どうってことないさ。

ゆっくりと目を閉じてまた考えてみることさ。

世界が君をひざまずかせても

堂々と君の夢を広げて見せてくれよ。

君ならできるさ。

きっとできる。

だってそれが君じゃないか。

決してくじけない宝石のような心があるのだから。

君ならできるさ。

きっとできる。

だってそれが君じゃないか。

決してくじけない宝石のような心があるのだから。

決してくじけない宝石のような心があるのだから」

「いい歌ですねえ。なんだか力をもらえます」

「そうでしょう。前向きな歌でしょう」

「いつごろの歌ですか?」

「もう10年以上前の歌だと思います」

そうか。3人(ナム先生、オンニ、ヒョンブ)にとって、青春時代の歌だったんだな。

このほかに、「川をさかのぼるあの力強いサケのように」という歌も聴いた。こちらもまたいい。

これからもカン・サネに注目していこう。

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コメント

 そうなんです。デジタル音源化のせいで、せっかく教保文庫に買い出しに行っても、行くたびに売り場が少なくなっているんですよ。むしろ仁川空港の中のショップとか日本のタワーレコードとかの方がCDの品揃えが充実している気がします。

 コヨーテ(高耀太)いいですね。日本だとDJ.OZMA(氣志團)が「純情」をカバーしていました。多分ナム先生の青春時代の頃からずっと活動していまして、最近久しぶりに「Good Good Time」という曲でカムバックしましたので、ジョンミン氏も本来の姿で音楽番組に出演中ですよ。

 で、上で紹介されていた曲が気になる方は、下からどうぞ。

오빠 힘내요 http://www.youtube.com/watch?v=ZKPAKiDU9Kg

wagurano http://www.youtube.com/watch?v=uY0w3nbMUHo

강산에 You can do it http://www.youtube.com/watch?v=8S950cpXEzg

 コミックソングに関しては、今さらなんですが、MBC「無限挑戦」の西海岸高速道路歌謡祭で人気を得た、パリデジエンの「純情マッチョ」の和訳歌詞を読みまして、なんかマイブームになっています。

파리돼지앵 - 순정마초 http://www.youtube.com/watch?v=GaqQMQRhr_w&feature=related

追伸:
 こちらのブログへのコメントありがとうございました。いつものように、気づいた時点でこっそり公開いたしました。あと、カン・ホドンどうなるんでしょうね。

投稿: こぶぎ | 2011年9月11日 (日) 00時12分

ありがとうございます。私はブログの本文中に他サイトへのリンクは貼らないことにしているので、コメント欄でフォローしていただけると助かります。
本文ではふれませんでしたが、車中ではこのほかにノラジョの「スーパーマン」とか「カレー」とかも聞かせてもらいました。ノラジョも、たしかDJ.OZMAがカバーしてましたよね。
ほんと、カン・ホドンどうなっちゃうんでしょうね。

投稿: onigawaragonzou | 2011年9月11日 (日) 01時26分

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