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丘の上の再会

10月4日(火)

夕方、久しぶりに「丘の上の作業場」に行く。新学期が始まり、「丘の上の作業場」も作業再開である。

仕事が長びいたので遅れて駆けつけると、作業場はすでにたくさんの人で賑わっていた。

(なんだよ…。昨日とはえらい違いだ)

昨日はうちの職場で同じ作業をしていたにもかかわらず、来てくれた人はわずか5人。だが今日は20人近くはいるぞ。

(やっぱりみんな、「丘の上の作業場」の方がいいんだな。オレは人望が全くないんだな)

と、例によってマイナス思考の世界へ入ってゆく。

ま、いつものことなので気にすることはないのだが。

今日は100キロ離れた町から、5人の方が参加した。初めての参加である。

5人のうちの1人、大柄なYさんは、社会人チームのリーダーであるUさんと小学校時代の同級生だということが判明した。ということは、私とも同い年ということである。

「小学校1、2年と、5、6年の時に同じクラスでした」とYさん。

「でも中学校は別々だったんで、小学校卒業以来です」とUさん。

つまり、30年ぶりの再会、というわけか。もちろんしめしあわせたものではなく、全くの偶然である。

「そういえばむかし、こいつは俺たちの野球チームで監督みたいなことをやってたんですよ」とUさんが私に説明した。だんだん小学校の頃のことを思い出したらしい。

先日私は、中学校の同級生とリムジンバスの中で27年ぶりに再会したが、それを上回る記録である。

つくづく人間のつながりとは、不思議なものだと思う。

夜8時前、作業が終わった。Uさんと私、それに「丘の上の作業場」の総責任者であるYさんが、5人を駐車場までお見送りする。

「これから帰ると、向こうに着くのは10時過ぎになりますね」

「どうかお気をつけて」

「またお目にかかります」

5人は1台の車に乗り、100㎞離れた町へと出発した。

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