回転ずし
11月19日(土)
久しぶりに両親が来たので、夜、回転ずしに連れていった。
回転ずし、といっても、回っているのはベルトコンベアだけで、その上にすしが乗っているわけではない。実際には、板前さんに注文をして握ってもらうのである。
なんとも妙な感じだが、その店はネタがいいので、週末になるとお客さんがひっきりなしにやってくる。
夜7時すぎ、その店に行くと、やはり狭い店内は客であふれている。順番を待っている人もいる。
「名前をお書きください」
店員さんに言われ、名前を書き、カウンター席の後ろの椅子に座って待つことにした。
(早く席が空かないかなあ)
なにしろ3人とも、お腹がぺこぺこなのである。
だが、なかなか席が空かない。
カウンター席を観察していると、大学のサークルの仲間、とおぼしき女性たちが数名、すしを食べている。いずれも、ものすごく気取った感じの、小洒落た女性である。いや、男性も1人、そのグループにまじっているようである。
(うちの職場の学生かなあ。…いや、うちの職場の学生に、あんな気どった、小洒落た女子学生はいないしなあ。それともOL(死語?)だろうか)
ずーっと観察していると、彼女たちがほとんどおすしを食べていないことに気づく。
気取っているからなのか、全然、おすしを注文しないのである。
カウンター席に積んである皿を見ると、3皿くらいしか食べていないではないか!
にもかかわらず、ダラダラと座り続けている。
(うわぁぁぁ。いっちばん嫌いなタイプだ)
なにしろ私は、回転ずしに来て、気取って3皿くらいしか食べない人が、いちばん嫌いなのだ。
まわりに、自分はぜんぜん大食いではない、というところをアピールしたいのか?
だったら回転ずしに来るなよ!
(ああいう人たちとは、絶対につきあいたくないよなぁ…)
実際、私の妻は、回転ずしの食いっぷりがいいのだ。
…そんなことを考えていると、「3名様!カウンター席が空きましたのでどうぞ」と店員さんの声。
カウンター席に座るなり、母が小声で言った。
「何なの?あの子たち」
「何が?」
「3皿くらいしか食べてないじゃない。…といって、注文するわけでもなく、じーっとしているし。気どっているんじゃないかね」
なんと!母も待っている間、私と同じところを観察し、同じことを考えていたのだ。
私の観察眼は、間違いなく、母親譲りである!
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