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lamentable=ラーメン食べる

1月11日(水)

むかし、予備校の英語の先生が、「lamentable」という単語の意味の覚え方として、

「ラーメン食べる悲しい受験生」

と教えてくれた。おかげで、この単語の意味は今でも忘れていない。

ラーメンを食べることがなぜ悲しいのか?

いつか、談志師匠が落語のマクラでこんなことを言っていた。

「ラーメンは400円までだな。500円のラーメンだったら、高いと思って食わなきゃダメだ。ラーメンなんてのは、むかしは貧乏人が食うもんだったんだ」

今でこそ、日本のラーメンは「グルメ」になってしまったが、むかしのラーメンは、お金のあまりないときに食べるものだったらしい。

そういえば、映画「男はつらいよ」で、寅さんは、上野駅の食堂でいつもラーメンばかり食べていた。

かつてラーメンは、「財布の中身が寂しい人」の食事だったのだ。

だからラーメンを食べる受験生は悲しいのである。

なんでこんなことを思い出したのかというと、先日、チェ・ミンシク主演の「花咲く春が来れば(邦題:春が来れば)」を見たからである。

Babbc6f7bdbac5cd いつかオーケストラの一員になりたい、と思いながら、なかなかうまくいかず、中年にさしかかったトランペット奏者(チェ・ミンシク)。彼は、ソウルを離れ、炭坑のある田舎町の中学校の吹奏楽部の顧問として赴任する。そこで、さまざまな人にふれながら、心を開いていく、というお話。

「ぜったいそちらの好みの映画だと思いますよ。私にはイマイチだったけど」と、ずいぶん前に妻にすすめられた。

こぶぎさんにも、好みの映画でしょう、と指摘される。

なにしろ、主人公が都会を追われて田舎町で教師をやる。しかもそこに吹奏楽がからんでくるハートウォーミング映画だとなると、私をよく知る人なら、「ぜったい好みの映画だよな」と思うはずである。

で、いよいよ実際に見てみた。

まわりからいろいろいわれているうちに、どんどんハードルが上がってしまったせいか、思ったほどではなかったなあ。

ところどころグッと来るシーンはあるが、全体として心があまり揺さぶられなかった。

チェ・ミンシクが中年太りの役作りをしていたが、やはり「シュリ」とか「オールドボーイ」のイメージが消えなかったからかも知れない。

だが、演技はすばらしい。

インスタントラーメンを食べるシーンなんか、オッサンの悲哀がよく出ている。

韓国では、インスタントラーメンが、やはりお金がないときの食事の代名詞なのである。

あと、ジャージャー麺ね。

ソン・ガンホ主演の映画『優雅な世界』のラストで、アメリカに暮らす家族たちのビデオを観ながら、ソン・ガンホがひとりでジャージャー麺を食べるシーンも、オッサンの悲哀がよく出た名場面である。

チェ・ミンシクがひとりでインスタントラーメンを食べている姿なんて、ふだんの私の姿そのものだもんね。

ふだんの私って、あんな感じなんですよ。

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