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午前3時のハイボール

2月1日(水)

夜11時ごろに1次会が終わり、寒い雪の中、同世代のオッサン4人が残された。

「もう1軒、行きましょう」

とりあえず目の前にあった、チェーン店の居酒屋に入った。

すでに1次会で、生ビールと芋焼酎をしこたま飲んでいたが、4人の誰もが、まだ話し足りない、と思っていたらしい。

「飲み物はどうしましょうか」

「ハイボールにしましょう」

ということで、4人ともハイボールを飲みながら、「あの時」から今に至る10カ月あまりをふり返り、これからのことを語り合う。

ときに意見が対立し、ときに意気投合しながら、自画自賛と自問自答をくり返す。

「俺たちは、ウェットなんですよ」という言葉が印象的だった。

「それって、『くどい』ってことですか」

「そうそう。若いヤツらにくらべたら、俺たち、くどいでしょう」

そうだ。4人とも、「ウェット」なのである。それは、そういう世代だからなのか、あるいはオッサンになったからなのかは、わからない。でも、それを十分に確認できた夜だった。

素性も、歩んできた道も異なる4人が、こうしてひとつの席につくことを、1年前は誰が予想していただろう。たまたまこの地に居合わせていた4人が、ひとつの意志を持ちはじめたことを、「奇跡」と呼ぶのは、感傷的にすぎるだろうか。

気がつくと3杯目のハイボールが空いていた。

「そろそろ閉店のお時間です」

時計を見ると、午前3時である。

ご、午前3時???

どんだけ喋ってたんだ??

あわてて店を出ると、外はビックリするくらいの大雪だった。

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