リアルブラウニーの赤っ恥
3月16日(金)
先週、韓国出張の最終日(9日)のこと。
金浦空港近くのスーパーで、日ごろお世話になっている職場の同僚や職員さんたちに渡すお土産を買うことにした。空港のおみやげ屋さんで買うより、スーパーで買った方が安くてよいものが多いので、最近はすっかり御用達なのである。
なにか気の利いたお菓子がよいだろうと思い、妻に聞いてみると、「いまは、リアルブラウニーというお菓子が美味しくて、韓国でいちばん売れているお菓子なので、それを買えばよい」とアドバイスされた。もちろん妻も、自分の職場にそのお菓子を買っていくことにしていた。
私も妻にならって、「リアルブラウニー」というお菓子を買っていき、帰国してから、お世話になっている同僚や職員さんたちに渡したのである。
ところが今日、というか、さっき、近所のコンビニに行って何気なくお菓子の棚を見ていてビックリした。
リアルブラウニーが売っているではないか!
それも、輸入品にもかかわらずけっこう手ごろな値段で!
つまり私は、近所のコンビニで手軽に買えるお菓子を、わざわざ韓国土産だといって、得意げに渡していたのである!職員さんたちにいたっては、1つの箱を「みんなで分けてください」などと言って渡してしまったものだから、もう顔から火が出る思いである。
おりしもつい最近、DVDで、映画「男はつらいよ 寅次郎春の夢」を見たばかりであった。その中にこんなシーンがあった。
柴又の「とらや」に、甲府の知り合いからダンボール箱いっぱいのブドウが送られてくる。「こんなに送られてどうしましょう」などと言っていると、そこに寅次郎が旅先から帰ってくる。
寅次郎は、旅先で買った、小さなかごに入った少量のブドウをお土産に持ってきたのだ。
「このブドウ、裏の社長にもおすそ分けしてやりな」と寅次郎は得意げにブドウの入った小さなかごを妹のさくらに渡す。
このあと、「とらや」に大量のブドウが送られていたことを知り、寅次郎は赤っ恥をかくのだが、いまの私は、その寅次郎とまったく同じ心境である!(あいかわらずわかりにくいたとえだ)
これではまるで、私が赤っ恥をかいたようなものではないか!
あわてて妻に電話した。
「リアルブラウニーが近所のコンビニで売ってたぞ!」
「知ってたよ」
「し、知ってた???」
なんと、妻はすでに知っていたのだ!
「おかげで、赤っ恥をかいてしまったじゃないか!」
だが妻は動じない。
「いいじゃない。もらう方にしても、得体の知れないお土産をもらうよりも安心でしょう」
たしかにリアルブラウニーは、合成着色料ゼロで、素材のままを生かして作られている。しかも美味しいから、お土産としては最適なのだ。
「でもこれじゃあ、本当に韓国で買ったものかどうか、疑われるじゃないか!」
と、ここまで言って考えた。考えてみれば、韓国のりも、「ダシダ」も、辛ラーメンも、コチュジャンも、いまや日本の至るところで手軽に買えるのだ。なにもリアルブラウニーに限ったことではないのだ。
とすると、私が本当に韓国に行って買ったということは、どうやって証明すればよいのか?
…というか、こんなことで気に病む私は、どうかしているのか?
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コメント
そこで韓国乙女旅なのですよ。
MarketO 狎鴎亭店
http://www.konest.com/contents/gourmet_mise_detail.html?id=4421
1階のストア限定ブラウニーを円高にまかせて乙女買いすれば、韓国で買ってきたと自慢できますぜ。ついでに、2階の乙女カフェでのお食事シーンも、セルフカメラで認証ショットを取っておけば(お笑い的にも)完璧です。
かく言うわたくしも、県内どこにでもある某スーパーで、ワゴンに積まれたブラウニを見つけて即決購入。遊びにきた卒業生に韓国うんちくを述べつつ自慢して見せると、「スーパーで売ってますよ」と一蹴されました。ちなみに、一緒に買ったマーケットOの「チョコクラッカー」の方もおいしかったですよ。
投稿: 乙女旅アドバイザー | 2012年3月17日 (土) 01時52分
こぶぎさん、あなた、おしゃれ女性誌の編集者になれますよ!まずは手はじめに「乙女旅」のブログを開設してください。
ところで表題の「リアルブラウニーの赤っ恥」は、「チームバチスタの栄光」っぽいでしょ?
投稿: onigawaragonzou | 2012年3月18日 (日) 01時38分
乙女旅のブログ
http://kame.air-nifty.com/kamelog/
投稿: 乙女旅アドバイザー | 2012年3月20日 (火) 02時50分
ちょっと!ちょっとちょっと!(ザ・タッチ風に)まさかご自身のブログ名を「乙女旅のブログ」に改名するとはっ!
「バカルディ」を「さまーず」に、「海砂利水魚」を「くりーむしちゅー」に、「おさる」を「モンキッキー」に、「X-GUN」を「丁半コロコロ」に改名するのと同じくらい、大胆なことですよ!たきつけた私は占い師か!(笑)
それにしても「乙女旅」という言葉が面白いです。そしてオッサン2人が「乙女旅」という言葉を使っているのもまた、面白いです。
投稿: onigawaragonzou | 2012年3月21日 (水) 00時26分
「乙女旅のブログ」なんて直球タイトルが、実は今までなかったようで、今の所、なんとグーグル検索の筆頭第一位に当ブログが上がっております。おかげさまで名称変更日のアクセス数も、通常の3倍になりました(笑)。
当初はエイプリルフールまでの限定企画にしようかと思ってましたが、実はこの数日、本業以上に気合いを入れて自分のブログの予定稿を書き散らかしまして、記事本数を水増しするため、「乙女旅シリーズ」の連載も始めちゃいました。なので、抗議がくるか、こちらが飽きるまで、しばらくこのテイストでいってみようかと思います。
ここだけの話ですが、実に20本も予定稿を書きまして、今年中は一切ブログを書かなくても、月2本の割合で記事が自動的にアップされちゃう事態となっています。これでもう、ブログネタを探す気苦労とは無縁です(晴れ晴れ)。
ただ惜しむらくは、今日、A氏B氏のパボ話を思いついても、自分のブログへそれが反映する頃には、年が明けてしまっていることです。
投稿: こぶぎ | 2012年3月24日 (土) 22時36分
「乙女旅」でグーグル検索しても、1ページ目に「乙女旅のブログ」が出てきますね。ちなみに「乙女旅」で検索すると、渡辺はま子の「嘆きの乙女旅」という歌が出てきます。1952年に発売された流行歌のようです。「乙女旅」という言葉がはじめて使われたのは、この歌でしょうかねえ?
投稿: onigawaragonzou | 2012年3月25日 (日) 02時50分
同年に出された、美空ひばりの「初夢道中」のB面」が「乙女旅」で、しかもこの年には映画「ひばり姫初夢道中」が公開されてます。
どうもこの当時、乙女旅ブームが来てたのでは??
投稿: こぶぎ | 2012年3月29日 (木) 06時07分