おせっかいな人たち
4月14日(土)
ある会社の重役のブログを読んでいたら、
「居酒屋で美味しいお酒を飲みながら、若者たちとの会話を楽しんだ」
みたいなことが、自慢げに書いてあって、
(この人、何にもわかっていないんだなあ。楽しいと思っているのは、アンタだけなのに)
と思った。
部下にとって、上司と飲むお酒ほど、楽しくない酒はない。
学生が教員と飲む酒もまた、同じである。
そういえば、この日記でも、学生とお酒を飲んだ時のことをしばしば書いているが、まさか「楽しかった」なんてノーテンキなこと書いていなかっただろうな。
急に不安になり、過去の日記を読み返してみた。
「楽しかった」と書いている日記が1カ所だけあり、猛省。
それに対して、同世代の友人や仲間と飲む酒は、気兼ねがない。
午後4時から2時間、同世代の仲間が集まって、新年度の活動の展望とか、懸案の事項などについて話し合った。片道100㎞かけて来てくれた人もいた。
午後6時すぎ、会議が終わると、居酒屋に場所を移して、話し合いが続く。
「この活動にも、マスコットキャラクターが必要ですよ」誰かが言いだした。
「そうそう、あの学生が書いてくれたやつなんてどうですか?」
「何です?」
「ほら、ブログで紹介されていたでしょう」
どうやら、今年の卒業生が書いてくれた、あの絵のことらしい。
「ほら、これですよ」
と、「前の職場」の同僚のKさんが、自身の携帯電話に保存していた画像を、みんなに見せてまわした。
なんとKさんは、あの画像を保存していたのだ!
「やめてくださいよ!いやですよ、そんなの」と私。
「大丈夫ですよ。誰の顔だかわかりゃしませんよ…。…あ、わかるか…」画像を見ながら世話人代表のKさんが言った。
ま、お酒の席の会話なんて、そんなものである。
1次会が終わり、シメはラーメン屋で、ビールに餃子、そしてラーメンである。
ここでも、オッサンたちの会話は続く。
いや、オッサンたちにまじって、20代前半の若者が1人いたぞ。
彼には、オッサンたちの会話が、どんな風に聞こえたのだろう。
あんまりオッサンたちの会話に慣れない方がいいと思うぞ。
みんなと別れた帰り道、いつだったか、世話人代表のKさんが私に言っていたことを思い出した。
「Mさんひょっとして、おせっかいな方でしょう」
「私がですか?」
「ええ」
「そんなことありませんよ」
「いえ、おせっかいなはずです」
「そうでしょうか」
「ここに集まってくる人たち、みんな、おせっかいな人たちです。そうでなきゃ、この活動は続きません」
なるほど、そういうものかも知れない、と思った。
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