丘の上に駆けつける人びと
5月10日(木)
昨日、今日と、クタクタである。
ま、私の周りにはもっと忙しい人がいるから、忙しいなどと嘆いてみても仕方がない。
夕方6時過ぎに仕事が一段落つき、「丘の上の作業場」に向かう。
「作業場」に到着すると、社会人、学生あわせて20人くらいが来ていた。今年度から新しく参加した人も多い。
作業をはじめて1年が経っているが、ますます活気づいているではないか。じつに不思議である。
どんなに疲れていても、ハケで汚れを落としながら、みんなでああでもないこうでもないと話しているうちに、昼間の疲れもしばし忘れてしまう。
続いている理由は、案外そんなところにあるのかも知れない。
今日は奥さんが残業なので、家事をするために、少しだけ作業をして早退する人。
仕事が長びいたため、終わる間際に駆けつけて、少しだけ作業をする人。
さまざまである。みんな、少しの時間でもかかわっていたい、と思っているのだろう。
世話人代表のKさんも来ていた。
「おとといはどうも」
「おとといのこと、やっぱり書きましたね」
「すいません」
「書くと思ってました」
考えてみれば、Kさんと会うのは、今週これで3回目である。
ひょっとして、今週いちばん頻繁に顔を合わせたのは、家族や同僚などより、世話人代表のKさんだったのではないか。
そう思うと、少し複雑な気持ちである。
「今日は本当は、オモテで作業をやりたかったんですがねえ」と、「丘の上の作業場」のリーダーのYさん。あいにくの雨で、今日も作業は、建物の中である。
「来週からはオモテでやりたいですねえ」
「そうですねえ」
「空の下の作業」が、待ち遠しい。
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