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学芸員冥利!

6月9日(土)

妻から、「エレ片の片桐仁がツタンカーメン展を学芸員の案内で観覧した話をポッドキャストで。学芸員冥利に尽きる高度な感想!」とCメールが来た。

ちょっと解説しておくと、「エレ片」とは、お笑いコンビの「エレキコミック」の2人と、やはりお笑いコンビである「ラーメンズ」の片桐仁の3人によるコントユニットで、その3人が、「エレ片のコント太郎」というラジオ番組をやっている。

で、そのラジオ番組が、ポッドキャストで無料配信されているのである。

…などとエラそうに解説しているが、実は彼らのコントを見たことがなければ、ラジオを聴いたこともない。3人がそれぞれどんな顔をしているのかも、よくわからない。

さっそく聴いてみることにした。

大阪公演の合間、片桐氏は、ツタンカーメン展に連れていっていもらい、そこで、キュレーター(片桐氏によれば、「エジプト考古学に詳しいオッサン」)に、つきっきりで最初から最後まで展示解説をしてもらいながら、展示を見たという。ま、芸能人だからこそのVIP待遇だったのだろう。

片桐氏は、その展示解説に感激した、といって、キュレーターから聞いた解説を、ほぼ正確に、エレキコミックの2人に話しはじめる。

ツタンカーメンとは何か?なぜ、ツタンカーメンの墓は盗掘されなかったのか?ツタンカーメンの墓の調査で、何が明らかになったのか?等々。

いちおう私もその道の端くれなので、その説明がとても正確で、的確であることが、よくわかる。

学芸員の展示解説を、これほど正確にのみこみ、それを自分の表現で人に伝えることができるのは、片桐氏のトーク力はもちろん、その片桐氏を感激させた学芸員の説明によるところも大きかったのではないだろうか。展示解説しても、聞き流されたり、誤解して受けとられすることの多いなか、片桐氏のように、解説に感激してそれを他の人に正確に伝えようとする人がいることは、学芸員にとって励みになる話ではないだろうか。

学芸員冥利に尽きる、とは、まさにこのことである。展示解説した人、このポッドキャスト、聴いたかなあ。

加えてすばらしいのは、それを聞いているエレキコミックの2人の受け答えである。決して茶化すことなく、片桐氏の話を正確に把握し、的確な言葉で返している。

この3人は、本当にまじめなんだなあ、と思う。そして「ツタンカーメン」みたいな話で盛り上がれる3人の関係性を、とてもうらやましく思う。

というわけで、エレ片のファンになりました、とさ。

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