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心さえ食べれば

昨年12月に、職場でイベントを企画して以来、なるべく他の人が企画したイベントにも顔を出そうと決めている。

もちろん、自分が信頼している人の企画したイベントだけね。

今度の土曜日(16日)に、私は職場を会場にしたイベントを企画していて、もしそれに100人集まらなかったら、例によって「重大な決意」をすることにしている。

その宣伝を、日ごろ信頼しているある方にメールでお知らせしたら、

「いい企画なので宣伝することはしますが、前日の夜に大事な懇親会があり、翌日行けるかどうか…。加えてその前の日も…ムニャムニャ」

と、とても正直なお返事をいただいた。

そうだよな。ふつう、そうである。

「自分が思うほど、他人は自分のことを思っていない」という吉本隆明の名言を持ち出すまでもなく、自分がいいと思って企画したイベントが、他人の心をまったく動かさないことは、もう何度も経験している。

裏を返せば、私自身もそうである。行こうと思えば行けるのに、行かなかったりするのは、自分の中に優先順位があるからである。だから、その方のことを責めることはできない。

ただ私は、これまでできるだけその方の企画したイベントに参加するようにしていたが、これからは優先順位を下げることにしようと思っただけのことである。

「忙しくってねえ、というのが、理由にならないことが、この(資料救済)活動を通じてわかりました」と、世話人代表のKさんが、先日のクリーニング作業のあとで一緒に食事をしたときに、言った。「忙しくっても、やればできるもんなんですよ」

「そうですね」と私。「わが身をふり返っても、そう思います」

世話人代表のKさんは、昨年の震災以前から、有志によるこの活動をはじめていた。しかし私は、「忙しくって」と理由をつけて、この活動とまったく関わっていなかったのである。

ところが震災以降、私もこの活動に関わることになる。仕事の忙しさからいえば、以前よりも今のほうがはるかに忙しいのにもかかわらず、である。

もちろん、それとひきかえに、「忙しくって」と理由をつけて優先順位を下げてしまったものもある。

韓国語の表現に「마음만 먹으면(マウムマン モグミョン)」というのがある。直訳すると「心さえ食べれば」、日本語で言えば、「その気にさえなれば」という意味である。

私はこの表現が好きで、何かを決めたりするときには、この言葉が頭に浮かぶ。要は「その気になるか、ならないか」の問題なのだ、ということが、韓国での留学を通じて、わかったことだった。

心さえ食べれば、つまりその気にさえなれば、たいていのことは実現できるのだ。

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コメント

 今回の「重大な決意」って、もしや今日のワイドショーですっぱ抜かれていた、元スーパーアイドルとの結婚発表のことですか? 

 で、二股かけたまま、バイクに乗った高校生と事故って湖に投げ出された拍子に魂が入れ替わって、高校生をストーカーする美少女もアメリカから押しかけちゃって、男1人(見た目はコン・ユだけど、魂は高校生)に女3人の複雑な四角関係のはじまりはじまり、って、それじゃ、KBS2の月・火新ドラマの「ビッグ」ぢゃないですか。

 ま、今期もオンタイム(ツイッター訳つき)で見ちゃってますが、いかにも女子が好きそうなベタなラブコメなので、個人的には前回ほど盛り上がってはいません。

 関係ないついでに、ポッドキャストの「東京ポッド許可局」で、韓国映画「サニー」論を熱く語っていますので、ぜひ。

http://www.voiceblog.jp/tokyo-pod/

 その中で、日本版「サニー」のキャストは80年代アイドル達にして、キョンキョンがリーダーのチュナ、堀ちえみが転校生のナミで、大人のスジに中森明菜という配役案を語っていましたが、あのラストは中森明菜が現れた感じなんだと、我が意を得たりの感です。今月末にそちらの勤務地でも上映しますので、サックスを吹く合間にでも、ぜひ。

投稿: こぶぎ | 2012年6月13日 (水) 19時12分

ニュースを見て、元スーパーアイドルの結婚相手って、このオレだったのか?と、一瞬「粗忽長屋」みたいな感じになってしまったのは、私だけではないはず。
「ビッグ」って、「俺があいつであいつが俺で」みたいな話なんですね。
というか、結局「ビッグ」と「サニー」の宣伝がしたいだけなんじゃないですか!

投稿: onigawaragonzou | 2012年6月15日 (金) 01時02分

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