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社交性のない二人

7月14日(土)

W大学を会場にした、国際シンポジウムに参加する。

といっても、今回は聴衆として、である。

私は同業者の間では、ビックリするくらい社交性がない。

午前の部が終わってお昼休みとなるが、誰にも昼食に誘われない。妻は発表者の1人なので、別室で昼食が出るという。

仕方がないので、ひとりであてもなくW大の界隈で食べる場所を探すことにする。

ほどなくして、「W軒」という中華料理屋を見つける。

いい感じで年季の入った中華料理屋である。

(こういう年季の入った中華料理屋は、きっと美味いに決まっているぞ)

期待して五目チャーハンを注文したが、なんというか、フツーの味である。

そして、さほど安くもない。

こんなことなら、あらかじめこぶぎさんにおすすめの店を聞いておくべきだったな、と後悔した。

夕方、シンポジウムが終わり、懇親会、2次会と続く。

1次会では、相変わらず社交性のなさを痛感するが、2次会では、妻とふたりで、韓国からいらしたお二人の先生の隣に座り、いろいろとお話を聞く。お二人の先生は、日本語がわからないので、話し相手といったら、私たちくらいしかいなかったのである。

初めてお会いする先生だが、とても気さくなお二人だった。お二人の先生は、とても楽しそうに私たちにお話しされ、私たちは聞き役に徹した。その内容は、お昼のシンポジウムではとても聞けないような、とびきり面白い裏話だった。

あっという間に夜11時近くになり、2次会もお開きとなった。

「先生、楽しんでいただけましたか?」

主催者の先生が、2人の先生に韓国語でお聞きになる。主催者の先生は、ほかの方とのお話しに忙しく、2人の先生のことは私たちに任せっきりだったのである。

「ええ、若い人たちとお話しできたおかげで、楽しかったですよ」先生のうちのお一人がおっしゃった。「若い人たち」とは、どうやら私たちのことらしかった。

「私たち、そんなに若くないですよ」妻は笑いながら韓国語で答えた。

不思議である。

私も妻も、業界内で社交性がないことにかけては右に出る者がいないのだが、韓国語だと、それほど苦にはならないのだ。

「またお会いしましょう」

タクシーでホテルに戻られるお二人の先生を、私たちはお見送りした。

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コメント

 正門を出てまっすぐ行ってはいけません。左に折れて大隈通りか、右に折れて南門通りに飲食店が一杯あります。あと、チョコとんかつの「ふくちゃん」があった西門通りも。

 サークル終わりによく行ったのはキッチンオトボケでしたが、揚げ物定食だから今は胃もたれかも。大隈会館で先生におごって貰った上ランチはおいしかったな。

 あと、早稲田通りを高田馬場方面にしばらく歩くと、ラーメン屋さんの激戦区もあったと思います。

投稿: 稲穂こぶぎ | 2012年7月17日 (火) 01時52分

なにしろ昼休みが1時間だったもので、あれこれとお店を探す余裕がありませんでした。ところで次回発売の「男はつらいよ」DVDマガジンは、いよいよ「寅次郎サラダ記念日」なので、映画を見ながら、こぶぎさんがいた頃の大学に思いを馳せてみたいと思います。

投稿: onigawaragonzou | 2012年7月17日 (火) 22時35分

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