ドロドロの日々
8月6日(月)~8日(水)。韓国滞在中。
つくづく、私のいる業界は体力勝負、スタミナ勝負だな、と思う。とくに韓国滞在中は、そうである。
6日、日本から来た10名以上のメンバーによる、C市での1日仕事が終わり、仕事先でお世話になった先生方との会食も終わった夜、
「明日の予定はどうなっているんです?」
「明日は大型バスを借りて、M市まで行く移動日なのですが、時間に余裕があるので、午前中に山に登ります」
「山ですか?」
ただでさえ35度以上もあるこの気候である。しかも私は、何もしていなくても、いや、冷房のきいている部屋でも、ふだんから川に落ちたような大汗をかいているのだ。
この上、山に登ったらどうなるのだろう。
さすがに周りの人たちも、長いつきあいなので、私の大汗かきぶりを知っている。
「大丈夫かい?」と調査団長。
「たぶん、死にそうな表情をすると思いますけれど、体調は大丈夫ですので、そのときはどうか気にせずに先に登ってください」と私。一同が爆笑した。
さて翌日(7日)。
午前中、山に登る。といっても、山道を15分ほど登るだけである。気温は30度をとっくに超えているので、みんな汗だくである。
もちろん私もである。もう、川に落ちた、というレベルではない。自分の汗におぼれるのではないか、と思うほどである。
山の上での調査が終わり、やっとの思いで下山する。
「午後はどうするんです?」
「1カ所だけ、寄るところがあります。そこで説明を聞いて、それが終われば、あとはバスでM市に向かうだけです」
昼食後、その場所に到着。
冷房があまり効いていない建物の中でいろいろと説明を受けるが、説明してくれる若い方がずいぶんと熱心なので、立ったまま延々と説明を聞くことになる。しかし、ありがたいことではある。
「ずいぶん熱心な方ですね」
「ええ。なんでも、ここへ勤められて、まだ1ヵ月もたっていないそうです」
「なるほど。つまり、使命感に燃えておられるわけですね」
「どうもそのようです」
ようやく1時間にわたる説明が終わった。
「では、これから裏の山に登ります」
えええぇぇぇぇぇっ!!!また山に登るの?
ということで、最も気温が上がった午後2時、建物の裏にある山に登る。緩やかで短い距離だが、日ざしをさえぎるものがまったくないため、ゆっくり歩いていても汗が流れ出る。
しかし上に登ると、眺めは最高で、風が少し気持ちよかった。
この後バスに乗り、夜6時前、M市に到着した。
夜7時から夕食をとった後、次の日に調査でお世話になるI先生と久しぶりに再会し、2次会へと向かう。そこでひたすらビールを飲み続ける。
他のメンバーは、10時すぎにホテルに戻ったが、私を含めた3人が、I先生につかまってしまい、深夜1時までビールにつき合わされた。
I先生は、私より年下の女性だが、酒豪で有名で、3年ほど前、初めてお会いしたときも、午前2時までビールにつき合わされた。じつに明るいお酒である。
I先生は、そのときのことをよく覚えていて、よほどそのときのことが楽しかったらしい。私が最後までつき合わされたのも、そのせいである。
だが、夜も12時をまわると、お話しされている韓国語もほとんど聞きとれないほど、脳が疲れてしまった。
「長い1日でしたね」一緒につきあわされたHさんが、I先生から解放された後に、ポツリと言った。
「そうですね。死ぬかと思いました」と私。
翌日(8日)。
朝から仕事である。昼食以外はまったく休みなく、しかも狭い部屋で10人以上の人たちがひしめき合いながら、さほど冷房が効いていない部屋で、立ちっぱなしで仕事をした。
さらに、昼食の場所から炎天下を15分ほど歩いて作業場に戻ったので、午後はとにかく汗が全然引かない。仕事をしに来たのか、汗を拭いに来たのか、よくわからない。
それにしても私以外のメンバーの、強靱なスタミナと集中力には驚くばかりである。
夜6時過ぎ、仕事が終わり、昨日と同様、仕事先の先生と会食をする。この日もI先生は絶好調で、結局、深夜0時半まで、私とHさんを含めた数人がつきあわされたのであった。
「12月に日本でお会いしましょう」
私たちは仕事の関係で、I先生を12月に日本に招待することになっていた。
「日本の生ビールへの期待が高まります」とI先生。12月も覚悟しなければならない。
この3日間で、どれだけの量の汗をかいたのだろう?まるでアイスクリームがドロドロと溶けるように、汗をかき続けた3日間であった。
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