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STOP THE FUSION

9月27日(木)

「昨日の会議では、どうなさったんですか?」昨日の会議に出席していた職員の方が、私に言った。

「何がです?」

「ずっと、鬼瓦みたいな顔されてましたよ」

お、鬼瓦?!

その方がこのブログの読者であるはずはなく、従って私のハンドルネームが「鬼瓦」ということも知らないはずなのだが、私がつらそうな表情をしているのを「鬼瓦」と表現されたのは、言い得て妙、というものであろう。会議中、私は相当ひどい顔をしていたのだろう。

「昨日の会議は、本当につらかったんですよ」と私。「かろうじて会議に出ていた、という感じです」

ここへきて、夏の疲れが出たのか。いよいよ後期の授業が始まることへの不安なのか。相変わらず気管支の調子が悪いことに加え、ここ数日は、決められた場所に行ってじっと座っているのが、精一杯である。

同僚にも「大丈夫ですか?どうか病気にならないように」と心配をかけるくらいだから、どうにも困ったことである。

自分が調子が悪いと、周りも愉快ではないだろうから、気分を変えて頑張っていくしかない。

ということで、少し前向きな話を書こう。

昨日、2回目の練習があったんですよ。フュージョンバンドの。

いま、音楽サークルの顧問をしていて、そこに所属している3年生のAさんに、冗談で「大学祭でバンド演奏をしたい」と言ったら、トントン拍子で話が進んで、大学祭に出ることになっちゃった。

Aさんが、バンドのメンバーを集めてくれて、ギター、ベース、ドラムス、キーボード、そしてアルトサックスの「にわかフュージョンバンド」が結成された。もちろん、私以外はみんな学生である。

高校生のころから、バンドを組んでフュージョンを演奏したい、というのがささやかな夢だったから、それが実現できるというのは、素直に嬉しい。

しかし、ひとつ心配事が。

それは、いまの若者たちに、「フュージョン」なる音楽ジャンルが理解されるのか?

「古くさい」とか「だっせー」とか思うのではないだろうか?

若者たちの貴重な時間を、興味も関心もないであろうフュージョンの練習に割いてしまってよいものだろうか?

まったくもって、私のわがままから始まったこのバンドに、彼らは渋々つきあわされているのではないか?

以前これを、落語「寝床」の旦那にたとえたが、むしろ、スネークマンショーのコント「STOP THE NEW- WAVE」にたとえられるかも知れない(これを知っている人は、そうとうヘンな人である)。

で、実際に練習してみると、みんないい若者たちである。

私が高校生くらいのころは、バンドをやっている連中は、どこか「とんがった」ところがあったものだが、いまの若者は、とっても素直な子たちなんだな。

かなり難解な曲を指定してしまって、最初は悪戦苦闘していたが、練習も2回目ともなると、だいぶ形になってきた。

お世辞で言ってくれているのかも知れないが、フュージョンをカッコイイ、と思ってくれるようになったみたいである。

「できるようになると、楽しいっすね」と、ドラムス担当の青年が言う。そう!なんでも、できるようになると、楽しくなるものなのだ。

私としては、こうして練習室で音合わせができただけで、もう十分に夢が叶ったのである。もう大学祭に出なくてもいいやって気がしてきた。

そして今日、後期のオリエンテーションが終わった後、キーボード担当のSさんがやって来た。

「先生、これどうぞ」

見ると、ナベサダさんのライブのチラシである。

「これ、去年のライブのチラシなんですけど、うちにあったので、もしよかったらどうぞ」

ナベサダさんが去年この町に来たときに作られたチラシらしい。はじめて見るチラシだったので、ありがたくいただいた。

「ありがとう。ナベサダさんは、私にとって神様なんだよ」

「そうですか」

オッサンのわがままも、少しずつ理解されてきているのかも知れない、と、前向きに考えよう。

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コメント

俺のボディーはノーボディ~

「ストップ・ザ・ニューウェーブ」
http://www.youtube.com/watch?v=VJr2j54yyyU

投稿: こぶぎ | 2012年9月28日 (金) 15時45分

「スタジオ代はオレが払ったんだぞ!」

投稿: onigawaragonzou | 2012年9月29日 (土) 23時59分

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