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風物詩!連絡きっぷは買えたのか?

10月31日(水)、実習2日目。

このブログの読者諸賢。

秋の実習といえば、毎年気になっていることがあるでしょう?

はい!それは、

「今年の学生たちは、はたして私鉄の連絡きっぷがうまく買えたのか?」

ということである。

…あれ?ご興味、ない?

まあいいや。

この日、いつものとおり、朝から夕方まで1日かけて奈良市内を歩き続け、夕方の電車で京都にある宿泊先に向かわなければならない。

かなりギリギリまで見学していたため、ヘトヘトになりながらも、急ぎ足で近鉄奈良駅に戻った。

駅に到着すると、目的の電車の発車時間まで、あと10分ほどである。

急いでコインロッカーに預けた荷物をとり、切符売場へと向かう。

ここからが本当の戦いである。

「さあ、みなさん、いいですか~?これから、きっぷの買い方を説明しま~す。複雑ですから、絶対に間違えないようにしてくださ~い」

帰宅の人々でごった返す駅の切符売場で、私の声が響きわたる。

「いいですか~。まず、「連絡きっぷ」と書いてあるボタンを押します」

「れんらくきっぷ」みんなが復唱する。

「次に、『近鉄丹波橋のりかえ』というボタンを押します」

「きんてつたんばばしのりかえ」

「そして最後に、『860円』というボタンを押します」

「はっぴゃくろくじゅうえん」

「そしたら、お金を入れてくださ~い」

「は~い」

「いいですか~?『れんらくきっぷ、きんてつたんばばしのりかえ、はっぴゃくろくじゅうえん』ですよ~」

「は~い」

学生たちは、「れんらくきっぷ、きんてつたんばばしのりかえ、はっぴゃくろくじゅうえん」を、まるで呪文のようにくり返しながら、自動券売機で切符を買った。

「切符を買った人から、改札口に入ってホームに向かってくださ~い」

なんと!駅に到着してから10分もたたないうちに、10人全員が切符を買うことができたのである。

目的の電車に乗り込んだあと、こんどは車両の中でふたたび私が大声を出す。

「いいですか~?『丹波橋』というところで乗り換えですよ~。ただし、次に乗り換える電車は私鉄会社が違うので、いったん改札口を出て、自動改札から出てきたのきっぷをとって、そのきっぷをこんどは、次に乗る私鉄の駅の改札口に通してくださいよ~」

噛んで含めるような説明である。周りに座っている乗客たちは、「この人たちは、電車に乗ったことがないのか?」と不審に思っているような表情をしている。

さすがに学生たちも、そこまでの説明は求めていなかったらしく、「はいはい、わかってますわかってます」という表情をした。

かくして、今年はビックリするほどスムーズに私鉄の連絡きっぷが買え、しかも「丹波橋」での乗り換えも問題なく行えたのである!たぶん、「れんらくきっぷ、きんてつたんばばしのりかえ、はっぴゃくろくじゅうえん」の呪文のおかげだろう。

あれ?ひょっとして、私がたんに極度に心配していただけで、学生たちはそんなことわかりきっていたのかな?

まあいいや。

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