火曜日の憂鬱
10月9日(火)
午前中、いくつか家の用事を済ませて、職場に行く。
部屋で少し雑用をしていると、10時半過ぎである。
ああああぁぁぁぁぁぁ!!!!
(今日は9時から作業があった!)
すっかり忘れていた。
あわてて作業しているところに行くと、お手伝いしてくれている職員のSさんが、
「もう終わりました」
もう、こういう時って、本当に死にたくなる。
しかも、私がお願いしてお手伝いしていただいている作業である。
(社会人として、いや、人として、本当にダメだな。完全にダメ人間だ)
いくら最近、忘れっぽくなったといっても、許されることではない。
それでなくとも、学期中の火曜日は、なぜか茫漠たる寂寥感、というか、疎外感にさいなまれているのである。
しかし、気を病んでばかりいてはいけない。こういうときは、全然違うことを考えるに限る。
…ということで、全然違う話。
妻の職場の同僚のAさんとBさんは、高校時代の同級生である。大学も同じ研究室だった。私より10歳ほど上のオジサンである。
妻によると、妻と同じ部署のAさんのところにBさんが訪ねてくるとき、
「ブッチャー、いる?」
と声をかけるという。
「ブッチャー」とは、どうやらAさんの高校時代のあだ名らしい。
しかし、である。
私はAさんのことをよく知っているが、どこからどう見ても、プロレスラーのブッチャーには、似ていない。というか、性格もスタイルも真逆といってもよい。「ブッチャー」要素が、ゼロの人なのだ。
学生時代にプロレス研究会に所属していたわけでもない。
では、「ブッチャーブラザース」の「ぶっちゃあ」さんに似ているか、といえば、それも全然違う(どうだ、わからないだろう)。
いったい、どこをどう見たら、Aさんのあだ名が「ブッチャー」になるのだろう?
「高校時代に、何かとんでもない事件でもあって、それがきっかけになってあだ名が『ブッチャー』になったんじゃないの?」
というのが妻の説だが、それにしても、高校時代に何があったのだろう?
それで思い出した。私の高校時代のあだ名についてである。
私の高校時代のあだ名は、「ゴルゴ」だった。
高校の部活の先輩たちが、当時入部したばかりの私を見て、「おまえ、ゴルゴ13に似ているなあ」と言われ、それ以来、先輩たちは私のことをおもしろがって「ゴルゴ」と呼ぶようになった。
もう1人、私の同期のO君は、やはり先輩に「おまえ、マイケル・ジャクソンに似ているなあ」といわれ、以来、彼は「マイケル」と呼ばれるようになった。
だが、そう呼んでいるのは先輩たちだけで、同期の連中はバカバカしいと思ったのか、私やO君のことを、ふつうに名前で呼んでいた。
それから、卒業して、OBたちで楽団を立ち上げたときも、先輩たちは私に会うと「ゴルゴ」と呼んだ。
だが、かなり下の後輩たちにとっては、なぜ私が「ゴルゴ」と呼ばれているのか、わからない。なぜなら、私はゴルゴ13に似ても似つかないからだ!
「どうして上の先輩は、先輩のことを『ゴルゴ』って呼ぶんです?」後輩たちは一様に不思議がった。
「さあ、なぜか知らないけれど、高校時代からそう呼ばれているんだ」
もともとそんなに似ていのに、年を重ねて、オッサンになるにつれて、ますますゴルゴ13からは遠ざかる。というか、私はいまやゴルゴ13とは顔もスタイルも、真逆の人間なのだ!
最近は先輩たちにまったく会っていないが、もし今会ったとしても、先輩たちは私のことをかたくなに「ゴルゴ」と呼び続けるだろう。
もはやなぜ私が「ゴルゴ」と呼ばれるのか、呼んでいる当人もわからないのではあるまいか?
Aさんがかなりのナイスミドルになっていても、高校時代の友人にいまだに「ブッチャー」と呼ばれ続けているのは、案外、それと同じようなことなのかも知れない。
さあ、読者ヨロブン(みなさん)、高校時代のあだ名は、何でしたか?
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