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潜入!オシャレなランチの店

11月9日(金)

若手のイケメン同僚たちがランチの時間によく通うという、オシャレなフレンチレストランが職場の近くにあると小耳にはさんだ。

(いったいどんなモノを食えば、あんなにオシャレでイケメンになるんだろう…)

興味津々の私は、小耳にはさんだ情報だけをもとに、その店を探すことにした。

ただし、万が一若手のイケメン同僚たちに出くわしてしまったらオオゴトである。ランチの時間を少し遅らせて行くことにする。

さんざん歩きまわって探したあげく、職場からけっこう近いところにあることが判明した。

店に入ると、「いらっしゃいませ」と、まるで絵に描いたようなコック帽をかぶった、紳士風のシェフがお出迎えである。

想像していたよりもとても小さい店で、いったん店に入ってしまうと、逃げ場がない、といった感じである。

(ここでイケメン同僚たちに出くわしてしまったら、オオゴトだなあ…)

幸い、お客さんは、一番奥のテーブルに見知らぬ若い女性が2人。たぶんうちの職場の女子学生だろう。

1人だったのでカウンター席に座ろうとすると、「テーブル席へどうぞ」とうながされる。2人の女性客のテーブル席の隣である。そもそもこのお店には、4人掛けのテーブル席が3つしかないのだ。

「何にいたしますか?」

今はランチタイムで、A、B、Cの3つのランチがある。値段は手ごろである。

Aランチのところを見ると「ホウボウのクリーム煮」とかなんとか、書いてある。

「ホウボウ」って、何だ?

うーむ。「ホウボウ」を知らないヤツは、ここに来る資格がない、ということか。

「…Aランチをください」

とりあえず「ホウボウ」がなんだかよくわからなかったが、頼んでみることにした。

やがて隣の2人組のところに、ランチが運ばれてきた。豚肉にパン粉をまぶしてオーブンで焼いた感じのもので、どうやらBランチである。

やはり「ホウボウ」が何かはわからない。

コック帽をかぶったシェフは、ランチを持ってきたついでに、かなりフランクに、その2人組の女性客に話しかけている。

うーむ。かなり「気さくな」シェフのようだ。うっかり常連にでもなってしまったら、話しかけられてしまうなあ。

幸い、私には話しかけられなかった。

そうこうしているうちに、Aランチが来た。

(ホウボウは、魚だったのか…)

素材も味付けも申し分がなく、一流フレンチレストランでいただくようなお料理である。…といっても、一流フレンチレストランに行ったことがないのでわからないのだが。

(若手イケメン同僚たちは、昼間っからこんな美味いものを食っているのか…。そうとう舌が肥えているんだな…)

(なるほど。若手イケメン同僚たちのあのオシャレで小粋な会話は、オシャレなランチから生まれる、というわけか…)

…などと、ひとりでわけのわからない理屈に納得して、Aランチを食べ終わった。こんなに緊張したランチも久しぶりだ。

たしかに味は美味しいし、値段も手ごろである。だが、若手イケメン同僚たちに会うことなく、しかもコック帽のシェフにも話しかけられることなく、ランチにありつくのは、今後はどうやら至難の業のようである。

潜入取材は、これにて終了!

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コメント

・Aランチ・Bランチがある
・ランチなら学生にも手が届く値段
・座ったら逃げ場がない店内

ならば、ちょっと職場からは歩きますが、繁華街の方にある「しくたん・る・こんうぉん」ではありませんか。

ガイド本で評判のいい店だったので、わたくしめも意を決して、単身で乗り込んだことがあります(もちろんランチで)。

ただ、料理を運んでくるのは、シェプアジョシではなくて、気さくなアジュンマの方だったですが。ちなみに、この客あしらいのよさも人気となっています。


あれ、違いました?


ホウボウも筆のあやまり。

投稿: ムッシュこぶぎ | 2012年11月 9日 (金) 23時54分

残念!「しくたん・る・こんうぉん」は行ったことはありませんが、写真で見る限り、そうとうおしゃれなお店ですね。私が行ったのは、「ひまわり」の学名からつけたと思われる名前のお店で、職場の裏手にあり、どちらかといえば町の洋食屋さん、といった感じの店です。コック帽をかぶったアジョッシが1人で切り盛りしておりました。

ホウボウ筆を選ばず。

投稿: onigawaragonzou | 2012年11月10日 (土) 10時00分

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