気分はタコ社長
12月6日(木)
朝イチの会議が終わった10時半、そのまま印刷室に向かう。
今日は、1月に職場で開催するイベントの、ポスターとチラシを印刷することになっていた。
デザインは、いつものように職員のSさんにお願いし、期待通りの素敵なデザインに仕上げてくれた。手作りのポスターでこれほどのデザインのものは、この職場のどこをさがしてもないだろう。それだけは断言できる。
そのSさんも、印刷をお手伝いしてくれるという。あやうく私ひとりで、途方に暮れるところだった。
ところがいくつかの困難が襲いかかる。
一つは、うちの職場にある大型印刷機(ポスター作成用)が、かなり「きまぐれ屋」で、指示どおりに動いてくれず、すぐにオムズカリになるのである。
大型印刷機と何度も格闘し、30分以上かけて、ようやくスムーズに印刷できるようになる。
もう一つは、チラシをプリントアウトするための複合機が、印刷室の隣の会議室にあり、折しも10時半から、重要な会議が始まってしまったことである。
重要な会議なので、その一角にある複合機を借りて、脳天気にチラシをプリントアウトすることなどできない。しかもこういう時にかぎって、重要な案件があるらしく、お昼休みに入っても会議が終わる様子がなかった。
ということで、チラシの方はお昼休み以降に印刷することにした。
そんなこんなで、あっという間に午後1時。授業の時間である。
作業を一時中断し、昼食抜きで授業に行く。
授業が終わり、その後研究室で、「結局誰も来なかったオフィスアワー」を過ごしたあと、夕方になり、ふたたび印刷室で作業を再開する。
今日の目標は、ポスター100枚、チラシ1500枚を印刷することである。
チラシはいいとして、大変なのはポスターである。大型印刷機でプリントアウトされたポスターは、余白部分が多く、天地左右をカッターで裁断しなければならない。
延々と、カッターを持って、次々と刷り上がってくるポスターの余白を切り取る作業を行う。
印刷室に入れ替わり立ち替わり入ってくる同僚たちの冷ややかな視線が突き刺さる。
(そんなことをやっているヒマがあったら、ちったあまともな仕事をしろよ!)
例によって被害妄想がはじまった。
だって「ポスターを100枚印刷して、その余白部分をカッターで延々と切る」という仕事は、自分の本業とは何の関わりもないんだもの。同僚たちからすれば、まったくもって無駄な時間、と映ったのではないだろうか。
私が過剰なまでに今度のイベントを成功させようと思って、これほど意固地になっているのは、拙いながらも私なりの「思い」とか「覚悟」があることによるが、まあそんなことは、ほとんどの人にとっては関心のないことである。
そうなったら、たとえ1人になっても続けていくしかないか、と思っていたが、幸いにも、職員のSさんが何の得にもならない仕事をずっと手伝ってくれたのが、私にとっての救いであった。
これだけ思いをこめて準備をして、人の心を動かせなかったら、私にはもう、なすすべがない。
午後の授業で、私は学生たちに言った。
「もし1月のこのイベントにお客さんが100人集まらなかったら、私は見切りをつけて、やめます!今度こそ本気です!」
学生たちは、またはじまった、という顔をした。(原稿零枚)
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