國村準はソン・ガンホだ
ここ数日、いろいろなことがあったのだが、差し障りがあって書けないことばかりである。
こういうときは、とりとめのない記事を書くことにしている。昨日、一昨日と、とりとめのない記事を書いているのは、そのせいである。
國村準、という俳優を初めてちゃんと認識したのは、三谷幸喜脚本のドラマ、「合い言葉は勇気」の時だったと思う。
非常に印象深い役者さんだなあ、と思っていたが、その後韓国映画を見るようになり、ソン・ガンホという俳優に注目するようになってから、「國村準は、日本のソン・ガンホではないか」と思うようになった。
誰にも賛同されないと思ったので、これまで言わなかったのだが。
ソン・ガンホは、韓国を代表する実力派の映画俳優である。コミカルなヤクザとか刑事とかを演じさせたら、右に出るものはいない。「悪役になりきれない男」という形容が、もっともふさわしいように思う。それでいて、彼の立ち居振る舞いは、じつに色気がある。
國村準もまた、「悪役になりきれない男」という形容が、もっともふさわしいように思う。最初に認識した「合い言葉は勇気」の役柄が、そうだったからかも知れない。
ソン・ガンホが演じてきたような役柄を國村準が演じたら、日本を代表する俳優として注目されるのではないか、と思うのだが、残念ながら、今の日本映画界の状況では難しいだろう。
賛同を得られないことは、わかってますよ。
ちなみに、國村準の人気を確立させたのは、朝の連続テレビ小説、「芋たこなんきん」である。
そこでは、主人公の田辺聖子(藤山直美)の夫を演じていた。私はほとんどこのドラマを見ていなかったのでストーリーはわからないが、妻と差し向かいでもって、お酒をちびちび飲みながら、妻の話を黙ってうなづきながら聞く、という場面がたびたびあって、それがとても印象的だった。そういうお酒が、いちばん美味しいのではないか、と思わせる場面である。
そのドラマの前後の時期だったか、ウィスキーのCMにも出ていた。
そういえばソン・ガンホも、韓国で「百歳酒」というお酒のCMに出ていた。「百歳酒」のソン・ガンホは、じつに絵になる。韓国でポスターを見るたびに、そう思う。
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