2つの疑問
世の中、疑問だらけである。そんな話を2つほど。
1.
昨日立ち寄った牧場には、さまざまな「ゆる~い」アトラクションがあって、その中の1つに、
「バンジートランポリン」というものがあった。
ふつうのトランポリンではなく、腰のところに両側からゴムのロープをつけて、飛ぶというもの。
うまくいけば、空中で一回転することもできる。
1人あたり何分かの時間制限で、小さい子どもたちが1人ずつトランポリンに乗って、楽しそうに跳ね回っている。
(楽しそうだなあ、大人もできるのかなあ)
看板を見ると、対象年齢が「8歳~80歳」とある。
ということは、オレも大丈夫か?と思って、その下を見ると、
「制限体重 80㎏以下」
とあって、諦めた。
しかしその看板をよく見ると、もともとその看板には、
「制限体重90㎏以下」
と書いてあって、その「90」の上にマジックで×と書いて、「80」に書き直している。
なぜ、制限体重を10㎏減らしたのか?
いったい何があったのか?というか、どんな「事故」があったのか?
興味は尽きないが、たぶん、答えてくれる人はいないだろう。
2.
地元の駅ナカの喫茶店で原稿を書いていると、右隣の席には、イマドキの若いカップルが向かい合って座っている。
2人とも、「スマホ」をいじりながら、あまり目を合わせることなく、意味のない会話を応酬して笑いあっている。
たぶんこれが、イマドキの若いカップルなんだろうな。
左隣の席には、制服を着た高校生の男女が向かい合って座って、何か喋っている。
女子は、ごくふつうの、かわいらしい高校生。男子の方も、まだあどけなさが残る、「好少年」といった感じの高校生。2人とも、真面目で素直に高校生活を送っている、といった感じである。
最初は気にならなかったのだが、だんだんその2人に釘付けになる。
2人とも、スマホや携帯を出すことなく、基本的には女子の方が一方的にずーっと何かを喋っていて、男子の方はただ、じーっと、その女子の話を真剣に聞いている。男子はたまにその話に相づちを打ったり、コメントを言ったりする程度である。
内容は、ほとんど聞こえないが、どうも人間関係に関する悩み、とか、自分自身の性格に関わる悩み、といったようなものである。といっても、女子がそれを深刻に語っているわけではなく、楽しそうな表情で喋りまくっている。そしてそれを、ただじっと聞いている男子。
(この2人は、いったいどういう関係なのだ?)
ま、他人のことを詮索するなんて、悪趣味もいいところなのだが、人間観察が趣味でもあるので、つい、そういうことを考えてしまう。
同じクラスとか、同じ部活とか、そういう関係なのかもしれない。
だがそれ以上に気になったのは、
(2人はつきあっているのか?)
ということである。
高校時代、そういう経験がいっさいない私には、そのあたりのことがまったくわからない。
悩みとか愚痴をぶっちゃけるのは、相当に心を開いている証拠ともいえるのだが、かといって、2人の会話や態度は、つきあっている、という雰囲気でもない。男子も、ただ単にじーっと話を聞いて、適切なタイミングでコメントを言う、という役割に徹しているのだ。
(お前、すげーいいヤツだな)
いつの間にか私は、その少年を応援していた。
女子は最後の方で、「大学に入ったら~」と、自分の夢を語っていたようだった。
「こんなに喋りすぎたの、久しぶりかも」と女子。
「もう2時間も経ってるね。そろそろ行きますか」と男子。
2人が席を立ち、飲んでいたコーヒーの紙カップをゴミ箱に捨てて、喫茶店を出て行く。
それを目で追っていくと(悪趣味だなあ)、去って行く2人の後ろ姿は、2人の間が微妙に離れていて、その距離からは、つきあっているのかどうかは、判別しがたい。
後ろから追いかけていって、
「おい!君たちはつきあっているのかっ!!」
と聞きたい心境だったが、それをやると完全な変態オヤジになるので、思いとどまった。
果たして2人は、つきあっているのか???
それが2つめの疑問である(長いな)。
ただ、そのとき私が思ったことは、
「青春っていいなあ」
ということと、
「その少年に幸多かれ!」
ということである。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 便座(2024.11.26)
- もう一人、懐かしい教え子について語ろうか(2024.11.17)
- 懐かしい教え子からのメール(2024.11.17)
- 散歩リハビリ・14年後(2024.10.21)
- ふたたびの相談(2024.09.29)
コメント