心がときめく研究
4月12日(金)
職場の定例会見に出た。通算5回目である。
式次第を見ると、私の発表は3番目。
2番目は、老練な理科系の同僚の発表である。
基礎研究の結果、何かを発見したらしいが、あまりに中身が難しすぎて、説明を聞いてもまったくわからない。
「これは簡単に言いますとねえ。○○ということです」
と言うが、ぜんぜん簡単ではないのだ。
だが、とても楽しそうに話していることは、伝わる。
最後にその老練な同僚は言った。
「研究にはねえ、『人類に貢献するための研究』と、『心がときめく研究』というのがあるんです。私の研究は、『心がときめく研究』なんです。直接には役に立たないのかも知れないが」
老練な同僚は続ける。
「私は、こういう地道な研究も進められているんだということを知ってもらうことで、この職場に貢献したいと思っています」
聞いていてふいに涙が出てきた。
その老練な同僚が言った言葉は、私自身がすっかり忘れていたことだ!
「心がときめく研究」か。
「誰もがふりむく研究」ばかりが、研究ではない。
誰にふりむかれることがなくとも、「心がときめく研究」をしている人は、強いのだ。
とても印象的だったので、書きとどめておく。
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