台湾からのビデオレター
5月31日(金)
うちの職場では毎年夏休みに、学生が海外で2週間ほど語学研修をする実習がある。
今年も8月末からの2週間、台湾でその実習が行われる。
今日の夕方は学生を対象にした説明会があるというので、聞きに行くことになっていた。私は実施に直接関わっているわけではないが、関連する委員会の委員をしている。
何週間か前、実施担当の同僚に提案した。
「いま、せっかく留学している学生がいるんですから、留学中の学生からビデオレターをもらって、説明会で流したらどうでしょう」
「そうですね。留学から帰ったばかりの学生もいますし、その学生にもプレゼンしてもらいましょう」
「学生が実習に参加したくなるような説明会にしましょうよ。学生の目線で語ってくれたら、学生たちも共感してくれるはずです」
実施担当の同僚は、かなり思いを込めて凝ったポスターを作り、説明会のプログラムを工夫し、当日に臨んだ。
さて今日。
教室に行くと、その教室は学生で埋まっていた。めったにないことである。
「思いを込め、手間をかければ、それだけの反応がある」
という私の持論は、やはり間違っていなかったのだと思った。実施担当の同僚も、それを実感しただろう。
さて、その説明会は、これでもか、というくらい、「行きたい気にさせる」内容だった。
とくに、留学から帰ってきたばかりの学生Nさんによるプレゼンは、台湾での留学生活の楽しさが十二分に伝わるものだった。何より、楽しそうに話しているその姿が、聞いている学生たちにも十分に伝わったと思う。
そして最後に、現在台湾に留学中のSさんの「ビデオレター」がスクリーンに映し出された。
Sさんは、授業で教えたことのある学生で、留学前に、しばしば私のところにも留学に関する相談に来ていた。
Sさんは、海外で生活し、勉強することの楽しさを、ビデオカメラに向かって適切な言葉で語っていた。それは、体験に裏打ちされた、揺るぎない言葉だった。
帰国を1カ月後に控えているいまの気持ちは、「できればもう少し台湾で生活したい」というものだった。
それを見ているうちに、涙が出てきた。
(本当に、留学してよかったんだな)
説明会を聞いているうちに、私自身も実習に参加したくなってしまった。
台湾、行きたいなあ。中国語も勉強したいなあ。
…私がその気になってどうする!
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