« 不意の消息 ~ジョンア先生編~ | トップページ | 本当のボランティア »

タイトル偏愛主義

子どもの頃なりたかった職業。

それは、「邦題をつける仕事」である。

たとえば、アメリカ映画の「The Longest Day」(いちばん長い日)を、当時、20世紀フォックスの広報担当をしていた水野晴郎が「史上最大の作戦」と意訳した邦題をつけたのは、有名な話である。

逆に、この「いちばん長い日」という直訳をあえて邦画のタイトルにつけたのが、岡本喜八監督の映画「日本のいちばん長い日」である。この映画は、まぎれもない傑作である。

ただし、この映画が「The Longest Day」を意識したタイトルなのかどうかは、不明である。

いつもすごいなあ、と思うのは、アメリカのドラマ「刑事コロンボ」の邦題である。

私が一番気に入っている邦題は、

「祝砲の挽歌」(原題は‘By Dawn's Early Light’)

である!

この邦題は、ドラマの内容からしても、語感からしても、見事というほかない。

一生に一度でいいから、こういうタイトルをつけてみたいなあ。

ほかにいいと思ったのが、

「構想の死角」(Murder by the Book)

「別れのワイン」(Any Old Port in a Storm)

「逆転の構図」(Negative Reaction)

「自縛の紐」(An Exercise in Fatality)

「権力の墓穴」(A Friend in Deed)

「偶像のレクイエム」(Requiem for a Falling Star)

「ロンドンの傘」(Dagger of the Mind)

「忘れられたスター」(Forgotten Lady)

「美食の報酬」(Murder Under Glass)

ほら、名作には、やはりしびれるような邦題がついているではないか。

邦題でなくてもかまわない。

日本の連続ドラマの各回のタイトルをつける仕事でもよい。

「ウルトラセブン」のタイトルも、子どもの頃、ワクワクした。

「姿なき挑戦者」

「狙われた街」

「月世界の戦慄」

「ノンマルトの使者」

「第四惑星の悪夢」

とか。

だいたい「戦慄」なんて言葉をタイトルに使うなんて、ハナっから小学生にわからせようという気がないのだ。

だが、それがいいのだ。現に小学生だった私は、こういうタイトルにしびれたのである。

キング・ジョーが登場する「ウルトラ警備隊 西へ」は、岡本喜八監督の映画「独立愚連隊 西へ」をもじったものだし、最終回の「史上最大の侵略」は、映画「史上最大の作戦」をもじったものである。

こうなると完全に、子どもの視聴者を度外視して、大人だけで楽しんでいる感じである。

ここまで書いてみて気づいた。

私は「タイトル偏愛主義者」なのだ。

そもそもこのブログがなぜ続いているか?

それは、タイトルを考えるのが楽しいからである。

それだけの理由である。

いつか使ってみたいと思うタイトルの候補が、いくつもあるのだが、肝心の内容が思い浮かばないので、残念ながら文章化していない。

たとえば以前、

「二重の虹(ふたえのにじ)」

というタイトルを思いついたのだが、肝心の文章の中身が思い浮かばない。

いつかこのタイトルで、絶対に文章を書くぞ。

|

« 不意の消息 ~ジョンア先生編~ | トップページ | 本当のボランティア »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

確かにウルトラセブンのタイトルはセンスありますよね。
ちなみにご存じかもしれませんが『第四惑星の悪夢』の台本決定稿のタイトルは
『人間狩り』
でした。
こっちの方が内容からしてしっくりは来ますが、ストレートすぎてセンスが感じられないような気がします。

で、この『人間狩り』
公式グッズになってます。
http://www.m78-online.net/shopping/?pid=1344410027-915367&p=1&ca=&nob=&pob=&sk=&sp=&ser=1&pri=&word=%C2%E6%CB%DC

投稿: 江戸川 | 2013年6月 9日 (日) 11時40分

江戸川君久しぶり。

しかし何で、よりによってこの回「人間狩り」の台本表紙が、公式グッズに採用されたんだ…?

投稿: onigawaragonzou | 2013年6月 9日 (日) 21時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 不意の消息 ~ジョンア先生編~ | トップページ | 本当のボランティア »