間違った方向への進化
6月7日(金)
毎年恒例の、健康診断である。
昨年は、「採便キット、海を渡る」という、サイテーの記事を書いた。
何が憂鬱といって、バリウム検査ほど憂鬱なことはない。
とくに憂鬱なのは、バリウム検査のあとに、下剤を飲んでバリウムを排出しなければならないことである。
「すぐに下剤を飲んで、水分をたっぷりとって、食事もして、バリウムを体外に排出してください」
「排出できないとどうなるんですか?」
「体内でバリウムが固まって、大変なことになります」
みたいなことを言われて、こっちはもう、不安で不安でたまらない。
言われたとおり、すぐに下剤を飲み、水を大量に飲み、食事をとる。
ちゃんと全部排出されるだろうか?
しばらくたってトイレに行くと、ある程度バリウムが排出されるのがわかるのだが、
どの時点で出し切ったといえるのか?
というのがわからない。
(まだ体内に残っているのだろうか…)
と思うと、不安で不安でたまらないのである。
毎回「オカシイ」と思うのは、これだけ医学が発達しても、下剤で出さなければいけないバリウムを飲まないと検査ができないのか、ということなのである。
「でも、バリウムは昔からくらべると、味がついて飲みやすくなったんですよ」
と言うのだが、それって、間違った方向へ進化しているんじゃないのか?
「飲みやすい」方向に進化させるよりも、もっと進化させるべきところがあるんじゃないのか?
って、いつも思ってしまうんだよねえ。
たとえば、下剤を飲んで無理に体外に排出させなくてもいいようなバリウムを開発するとか。
アクロバティックな体勢をする必要のない検査をするとか。
そういう進化をこっちは望んでいるんだけどなあ。
こんなことを考え得のは、私だけか?
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コメント
先生、できました!
でかした! 遂に完成したか!
ハイ、こちらが焼きそば味、そちらはキムチチゲ味のバリウムになります。どちらも白い色を残したままで、味を再現するのに苦労しました。
この黒い液体はなんだね。
これは下剤です。食後のコーヒー風味になっています。
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先生、できました!
でかした! 遂に完成したか!
ハイ、こちらがアクロバティックな体位にならなくても撮影できるMRI(磁気共鳴断層撮影装置)になります。
もっとも、機械の方がアクロバテティックな動きをするのですが。
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先生、できました!
でかした! 遂に完成したか!
ハイ、こちらが下剤のいらないバリウムになります。
栄養成分を配合して、バリウムを体内で消化できるようにしたわけだね。
でも...
なんだね、助手君。
バリウムが全て体内で吸収されるので、レントゲンに何も写りません。
投稿: ドクターこぶぎ | 2013年6月 8日 (土) 08時59分
客: ごめんください。
店員: いらっしゃいませ。
客: あのう、健康診断代行サービスの「上杉検診」って、こちらでしたか?
店員: はい、お客様。どうぞ、どうぞ、こちらへお座り下さい。
客: ちょっと伺いますが、この「健康診断代行サービス」とは、一体どんなご商売で。
店員: はい、お客様。簡単にご説明いたしますと、最近ちまたで「お買い物代行サービス」が大流行でございましょう。北欧オシャレ家具「イケア」の買い物代行業者なんか、本家が裁判沙汰にするほどの人気ぶり。
http://mainichi.jp/select/news/m20130608k0000e040219000c.html
交通費やガソリン代を考えたら、大都市に買い物に行くより代行屋さんに頼んだ方が、よっぽどお得なんです。それに家事や子育て、お仕事と、お買い物の時間が取れないお忙しい方も増えていらっしゃいますし。
客: 実は、僕も最近とみに忙しくて。検便セットを海外出張に持っていったり、はっと我に返ると、当てもなくバイパス沿いをトボトボ歩いていたりする始末で。
店員: それは大変でございましょう。実は私も以前、大手の買い物代行会社に勤めておりまして健康診断を受けられないほど仕事が忙しく、結局、体を壊したことがありまして。
客: そうでしたか。
店員: その時の経験をヒントに、3年前に独立しまして弊社を起業した次第で。では、こちらのパンフレットをご覧下さいませ。
客: (ぱらぱら)ここに書いてある通りだと、僕の代わりに健康診断を受けてもらえると言うことですかね。
店員: ハイ、プロの受診者である屈強な弊社社員が、どのような検査項目にも「異状なし」が頂けるよう、誠意をもって受診代行いたします。バリウムだって、湯上がりの牛乳みたいにゴキュゴキュ飲みますよ。
客: はあ。でも、それだと健康診断の意味がないのでは?
店員: ええ、そこが同業他社さんと弊社の違いでして。こちらの「プレミアムコース」をお選び頂きますと、弊社の登録社員の中から、お客様の体型・持病とそっくりの社員を厳選いたしまして、検診代行させて頂きます。ただの替え玉受診と違いまして、これなら異常が発見された場合、お客様自身で病院へ行かれますと、自覚症状のない段階での早期発見・治療につながりまして、大変こ好評を頂いております。
客: そんなもんですかねえ... では、プレミアムコースでお願いします。
店員: ありがとうございます。それではまず、お客様のご体型と持病を弊社データベースに登録させて頂きますので、隣室で健康診断をお受け下さいませ。
投稿: 代行こぶぎ | 2013年6月 8日 (土) 18時34分
バリウム検査室にて:その1
では、このバリウムを一気に飲んでください。
先生、このバリウムって不味いんでしょう?飲みやすいバリウムはないんですか?
そこで開発したのがこれです。コーラ味のバリウムです!あなた、コーラ、好きですか?
ええ、まあ。
このバリウムは、コーラの味そのものです。いや、コーラそのものといってもいい。さあ、これを一気にお飲みください。
ゴクッ…ゴクッ…いやあ、美味しいなあ。のどごしさわやかで、まるで本物のコーラだ。
ではこれから検査を始めます。検査中は、絶対にゲップをしないでください。
え…?
バリウム検査室にて:その2
先生、下剤を飲むのはイヤです。
大丈夫です。このバリウムにはすでに下剤が含まれていますので、下剤を飲む手間が省けます。
ま、気分的には、その方がいいかもしれません。
では一気に飲んでください。
(ゴックン)飲みました。
それではこれから検査を始めます。台に寝そべっていただき、まずは右回りに、うつぶせ、仰向けと、2回ほどぐるりと回転してください。次に左回りに、うつぶせ、仰向け、と、3回ほどぐるりと回転してください。
わかりました。(ぐるぐるぐるぐる)先生!
どうしたんですか?
今すぐトイレに行きたいです!
投稿: onigawaragonzou | 2013年6月 9日 (日) 21時24分