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フォレスト・ガンプか!

8月15日(木)

久しぶりに、実家に立ち寄る。

そういえば、7月に出た本を渡していなかった。

両親は、私がどんな内容の仕事をしているかを、いまひとつ把握していない。私が自分の仕事について、ほとんど何も言わないせいもあるが、両親は、私が進んだ道とは無縁の人生を歩んできた。いや、私の方が、両親の歩んできた道とは無縁の道に進んだ、と言うべきかもしれない。

とくに父は、ほとんど何もわかっていないのではないか、と思う。

ふだん、本も読まず、映画も見ず、暇をもてあましてばかりいる。あまりに暇をもてあまして、1日に5時間も6時間も自転車、それもママチャリを乗り回しているのだ。それは、一昨年に大きな手術をしてからも、変わらない。

父に本を無造作に渡すと、

「本、出したのか」

と言って、パラパラとめくりだした。

「難しそうで、全然わからないな」

予想していた反応である。

「本を出すと、儲かるのか?」

「逆だよ。印税なんてないし、ある程度は買い取らなきゃならない」

「そうか。…ま、儲からなくったっていいさ。生活できる程度に稼いでいれば」

父らしい言葉である。

パラパラめくっているうちに、「韓国」という言葉が目についたらしい。

「韓国にも、日本と同じようなものがあるのか?」

「そうだよ」

「へえ…。ま、そりゃあそうだよな。人間の考えることなんて、だいたいは同じようなものだからな」

私はハッとなった。

私が何年もかけて、留学までして、やっと気づいたようなことを、父はふつうのことのように言ったのだ。

もしここで父が、

「儲かるような本を書け」

とか、

「そうはいっても、韓国と日本はちがうんだろう?」

みたいなことを言ったとしたら、私は父に失望しただろう。

本も読まず、映画も見ず、そういったものにいっさい関心のない父。父からはほとんど何も教わったことがなく、子どもの頃から私は、本や映画から、人生を学ぼうとしていた。

だが、やはり今の私の人生観や価値観は、父の影響を受けたのだ、と、今になって気づいた。

「この前、選挙があっただろ?」父が続けた。「たまたまある駅の前を通りかかったら、N田前総理大臣が候補者の応援に来ていて、握手してもらっちゃったよ」

「え?前総理大臣と握手したの?」私は驚いた。ホンジャマカの石ちゃんこと、石塚さんと握手したことに続いての、「有名人との握手」である。

なんという引きの強さだ…。

まるでフォレスト・ガンプみたいだ。

このたとえが適切なのかどうかは、わからない。

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