関心のギャップ
11月27日(水)
会議が終わったあと、組合の親睦会があり、教室の一室を借りて、みんなで鍋を囲む。
歓談していると、突然、教室の電気が消え、真っ暗になった。
「なんだ?闇鍋か?」とみんながざわつく。
思い出した。この教室は、夜8時になると、強制的に電気が落ちるのだ。
そのことに、誰ひとり、気づかなかったのだ。
「どうしてこんなことになるんでしょうか?」と主催者の同僚が首をかしげる。
「206教室は、夜8時になると強制的に電気が落ちるんです」私が答えた。
「そうだったんですか…」
「ほら、あそこに金属の箱のようなものがあるでしょう?」私は、教室の天井近くを指さした。「あの箱の中にある機械で、消灯時間を設定しているのです」
「そうだったんですか…」
「でもあの鍵は事務室で管理していて、職員さんに言わないと、消灯時間の変更はできないことになっています」
「知りませんでした。ほかの教室もそうですか?」
「ええ。教室によって、消灯時間が違うんですよ。たとえば、203教室は、午後6時になると強制的に消灯します。202教室と205教室は、わりと遅くまで大丈夫です。公開講座なんかで、遅くまで使用することがありますから」
…と、ここまで説明して、気づいた。
誰も、こんなことに関心がないのか???と。
というか、何で私は、こんなことに詳しいのか?
あらためて、他の同僚とのギャップに、落ち込んだ。
関心の違い、といって、いつも思うのが、職場の印刷室である。
職場の印刷室には、コピー機が2台と、リソグラフ、大型プリンター、シュレッター、「紙を二つ折りにする機械」(正式名称は不明)、それと、「一度に10枚の紙をソートする機械」(これも正式名称は不明)、といった、種々の機械がある。
たぶん、そのほとんどの機械を使いこなしているのは、職場の中でも、私くらいなものだろう。
ポスターや垂れ幕なら、いまや簡単に印刷できるのだ。
というか、私ができるくらいだから、操作は簡単なのだ。
しかも私は、2台あるコピー機の、人間でいうところの「人間性」の違いとか、その日のリソグラフの「ご機嫌」、といったものまで、なんとなくわかるのだ。
だが、ほとんどの人は、こんなことに関心を寄せようとはしない。
こんなことを話したところで、「ふーん」と聞き流されるのが関の山なので、話題にもできない。
私が孤独感を味わうのは、まさにこの点においてである。
私からしたら、なぜほとんどの同僚は職場のこういうところに関心が向かないのか、不思議でならない。
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