« 損をしたっていいじゃないか | トップページ | 策士映画 »

親不孝の孝

1月23日(木)

心が弱っているついでに、書いちゃえ。

今日、父が二度目の手術をするという。

3年前、難しい手術をした。そのときは、私も職場を休んで病院に付き添った。

難しい手術は成功し、今はふつうの生活をしている。

おかげさまで両親は健在で、いま二人暮らしをしている。私の世代で両親が健在だというのは、ありがたいことである。

今回もまた、大きな手術である。

年老いて2度も大きな手術をするのは、しんどいだろう。

昨日、母から、ふだんはめったに来ない携帯メールが来た。

「明日の手術は朝一番で、9時半に手術室に入ります。私は8時半には行っています」

そのあとに、こうあった。

「休んでまで来なくていいです。心配しないで仕事に励みなさい」

仕事に励みなさい、という言葉に不意打ちを食らった。

俺は今まで、ずいぶん親不孝をしてきた、と。

今まで、何と気ままな生き方をしてきたのだろう。

東京を離れてからというもの、実家の両親に会うのは、年に数回である。

盆と正月と、5月の大型連休と、あと1,2回くらい。これも、私の世代ではふつうのことか。

せめて手術の時くらいは行かなければ、とも思うのだが、仕事を休めないことを知っている母は、

「仕事に励みなさい」

という。

これは、私の母特有の「痩せ我慢」だろうか。

むかしから、そんなところがあったからなあ。

いくら気丈な母でも、一人で手術に立ち会うのは、心細いのかも知れない。

3年前の難しい手術の時も、見ていてそんなことを感じた。

だが、母に言われたように、行かないことに決めた。

「仕事に励みなさい」

心が弱っているせいか、この言葉が、突き刺さる。

|

« 損をしたっていいじゃないか | トップページ | 策士映画 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 損をしたっていいじゃないか | トップページ | 策士映画 »